かず
普通の人は、普通に生活してます。 僕も同じでした。 だけど、ある日（突然に）メロディが変調します。 すべて、僕のせいです。
会社に行かなくてはいけない。 社会人として当たり前のことである事が、出来なくなった。 電車には乗る。とりあえず乗る。今日すべき事を頭に描き、ザックリとしたスケジュールを組み立てる。 以前は出来た。 でも、今は今日すべき事を考え始めると、どす黒い不安が全身に張り付いて、汗がじっとりと出てくる。 気分が悪くなる。電車を降りる。ベンチで休む。 一本、二本と電車をやり過ごしながら、呼吸を整える。そして、カバンを握りしめ、とりあえず電車に乗る。 まだこの頃は、気力があった
月曜日になると、前の週のおさらいが始まります。 月曜日の朝が怖くなりました。 自分がどれだけ仕事ができない人間であるか、これでもかというくらい指摘されるからです。 それで？ それで？ それから？ この問い掛けが増えてきます。これ以上の説明はないところまで細かく説明を求められます。 ノートを付けさせられていますが、そのノートを見られて、出来ていない箇所を指摘されます。僕の言い訳はいつも、 今日やります。 でした。 全てをメモしている上司は、僕の破綻している適
内勤になってからは、淡々と業務をこなすだけ。 それが、不思議とミスが増えました。 すると、周囲の僕への接し方が変わったのを覚えています。 何か、僕のことを見ている。アイツは何をやってるんだ。よく分からない。 以前は、世間話をしながら、ランチや飲みに一緒に行きましたが、そんな誘いは一切なくなりました。 僕は、そういう場所で仕事の相談とか愚痴や、上司の考えや進め方をよく聞いていましたが、それが出来ません。 コミュニケーションが取れません。 会社で、孤立を始めたのです
内勤を命じられた後は、ひたすらに見積りと手配に明け暮れました。 外回りで営業をやっていた僕にとっては、淡々とこなす作業でしかなく、客先とも電話での対応しかできない。 これが一番辛かった。 僕は理屈で考えるタイプではなく、比較的楽観的に、お会いしてノリで商談を決めてくるタイプです。 フットワークが軽く、 「お、いいところ来たね。これ注文ね」 という感じで、足しげく通いお客様との距離を近づけて注文を頂くタイプです。 それが、電話だけになり、現場見に行ってよ、とか、カ
昨年の今頃、体調を崩しました。 非常に暑かったのを覚えていますか？ 僕は現場でも仕事をしています。暑い中での作業はとても大変です。しかし、社内にいるよりも好きな仕事です。 この時は、大きなクレームでした。クレームなんか、何度もありましたし、逆にこんな時こそチャンスだと迅速かつ必死に動きました。 前日から、39度の熱があるにもかかわらず。
毎朝のことなのに、不安な時や憂鬱になる時がある。時刻は午前５時。リビングのいつもの場所でタオルケットを掛けて寝ていた。 スーツに着替えてタオルとは別にハンカチを二枚。汗を大量にかくからこんなに持参する。 会社のスマホ。画面をチェックして、誰からも着信がないことを確認する。 靴を履き、自転車にまたがる。 空の色は、最近見ていない。 晴れてても、雨でも曇りでも、僕の心はなにも感じない。 道すがら、自転車をこぎながら、 あれをしなくは、これもしなくては。 関係部署へ
