坂本龍馬という出来事。
「坂本龍馬と明治維新」マリウス・ジャンセン著 この本との出会いのきっかけは、日本近現代史の研究者である三谷博さんの「明治維新を考える」(岩波現代文庫)を読んだことです。三谷さんは、この本の冒頭で明治維新の謎として「なぜ、武士が自ら武士身分の社会的自殺を招いたのか」を上げます。その答えとして三谷さんが考えたのが「間接的アプローチ」という考え方です。つまり、最初から武士が自らの特権の放棄を意図したわけでなく、「大政奉還」「王政復古」「辞官納地」「版籍奉還」「廃藩置県」「秩禄処分」