意地悪な独り言

一人に集中していると、泣く目にあった時
切なかったり悔しかったり歯痒かったりするから
付き合う男は予備に一人置いておけと、女が言う。

そう話している女は
財力のある男の「パートナー」で、
結婚しない関係こそが、自由で望んでいたものなのだと、言う。

自分で稼げるから、自由。
何もかも、男に依存することなく
欲しいものは、自分で勝ち取っていけと、言う。

私は、戦ってきて
今が一番、幸せだという。

なぜだろう。

ちっとも幸せそうに見えない。

仏門に入った女が
「今まで私も色々あったけど、人生は一度きり。
みんな赦されるのよ。」と言う。

なぜだろう。

ちっとも幸せそうにも、
悟っているようにも、みえない。

私は成功したのだから
「みんなに」伝えるべきことがあると言う女
「なんでもありなのよ」と「ぶっちゃける」女。

幸せそうにもみえず
不自由であることを、知っているのに知らんふりをしているように見える。

心の安寧は
テクニックだけでも
財力だけでも
得ることはできないと、
誰かがいつか、POPな形で証明すれば
「叱られたい」
「赦されたい」
「ぶっちゃけられたい」女達は皆

「初めて」気が付いたように
頷くのだろうと、そう思う。