「ゴジラと戦ったメカゴジラ」を作りたかったオヤジモデラーの物語~「MFS3/3式機龍」制作記③
noteの世界のみなさん、こんにちは。アオシマさんの「3式機龍」(平成ゴジラシリーズのメカゴジラ)制作記の3回目です。前回はスペースの少ないバックパックの電飾に四苦八苦しながらも、何とか満足のいく形にできた主人公の「男」。いよいよボディの組み立てに進みます。それでは、さっそく…「行くよ!機龍」ー。
「アブソリュート・ゼロ」の発光はマスト
バックパックは完成した。次はボディの点灯部分をどこに設けるか。
「胸の『アブソリュート・ゼロ』は発光させないとな」
この部分は、メカゴジラの最大の武器。絶対零度のエネルギー弾を放つーというだけに、できるだけ強い発光が欲しかった。前回作ったメカゴジラ・改は、アブソリュートゼロの胸部発光部分が2カ所あり、ともに光ファイバーを使ったが、今回はLEDを直接仕込むことにした。
胸部にドリルで穴を開け、裏側を削り込んでLEDを仕込むスペースを作る。バックパックのときよりはかなり楽な作業だ。光がぎらつくように、ガンダムシルバーメッキタイプで着色しておいた。発光チェックでも、まずは満足できる光り具合だった。
次は、ボディ背後左右の「肩甲骨」あたりにあるバーニア。こちらにもLEDをそれぞれ仕込むことにした。バックパックのバーニアを「噴射」させる以上は、本体のバーニアも発光させないわけにはいかない。
バーニアが接続されるパーツに穴をあけてLEDを仕込む。ボディにも穴を開けて内側にコードを通した。胸部と背部の発光に関わるコード類の取り回しをどうするかは、やはり後回しにすることにした。
ボディにバックパックをセットして発光のテストをしてみる。なかなかに〝迫力〟ある光り方が確認できた。
「いいんじゃないか…」
男は、思わずほほを弛めて、ニヤリとした笑いを浮かべた。
腕の武器の電飾も考えてはみたが…
ボディを組み上げながら、男が考えていたのは、腕回りの電飾だった。メカゴジラの両腕には、マシンガンとブレードを組み合わせた武装メカが取り付けられるようになっている。
まず考えたのは、このブレードを透明なパーツで作り直して電飾を仕込めないかということだった。透明プラバンを切り出して、表面をヤスリで曇らせて根元にLEDを仕込めばうまくいくのではないか?
ただ、透明プラバンを切り出したまでは良かったが、試しに根元にLEDを当ててもなかな上手く光ってはくれなかった。
「まあ、いいか。これは諦めよう」
その代わりに肘部分とこの武装をつなぐ動力パイプは、バックパックと同様に、キットのゴムパーツは使わずに細いスプリングでそれらしく再現することにした。マシンガン部分も、先端に細いドリルで銃口を開け、それらしい感じに整えた。決して目立つわけではないが、男は「気分の問題だよな」と思っていた。
脚部のバーニア?やっぱり電飾だろうよ
脚部の組み立てを始めながら、男は、ちょっと考えていた。もう1カ所電飾加工できる部分がある。キットでは、メカゴジラの左右の大腿部の外側のフラップが開き、内部に隠れていたバーニアが顔を出す状態を再現できるようになっている。
フラップを閉じてバーニアが隠れた状態で良ければ、加工は不要だ。だが、ここまでバックパック、ボディ背部のバーニアはすべて電飾を施してきているではないか。
「やっぱり、やるしかないだろうよ」
バーニアの裏側にLEDを仕込み、接続先の大腿部パーツに穴を開けて、コードを通す。光り具合もテストした。上々だ。
脚部を組み立て終え、腰部分にはめ込んでみる。ポリキャップがやや硬いので、なかなかはめ込みにくかったが、ぐっと力を込めて慎重に押し込んだ。
パチン。「よし、よし。うまくいった」
課題だった上半身のコードと下半身のコードは、ハンダ付けして赤黒2本にまとめ、尻尾の中を通して電池とつなぐことにした。前回のメカゴジラと同様の方法だ。
「次は尻尾だな」
同じ形状のパーツが先端に向かうにしたがいサイズが小さくなっていく。その連なりによって美しいメカニカルな尾が出来上がる。それなりに手間はかかりそうだ。
「まあ、丁寧にじっくりやるさ」
(つづく)
お付き合いいただき、ありがとうございました。…さすがにもう完成はしているのですが、なかなか記事の方が進まないもので…。ではまた、次回。