ヒップホップのフォーマットは結局無い②
前回はmixtapeの過去と現在を比べて、最近また制作を再開するに当たり
色々と聴き返したり、新しいmixtapeを聴いてみる作業をするに当たって感じた事を書いてみた、
なので、決して脈流に確実に沿っている訳でも、シーンとの親和性を気にして書いているわけではない事を再度強調しつつ
今回も思った事を書いてみたいと思う
10年程HIPHOPから離れていると、なんだか色々と変わった様な変わっていない様な
離れていたと言っても完全に聴いていなかった訳では無く、目に見える&耳に入る音源は聴いていた…
そんな状態から過去の音源や流れを掘り起こし~聴き直し、尚且つ自分でもtrackやmixtapeを作ってみようと言うのだから
中々大変な作業となる。
前々回はmixtapeを制作し始めた理由、つまりフィジカルとして残しておくと言う私情の理由を書いたが
実はそれより以前、コロナ禍にtrack制作やtrackのリメイクを再開して配信等はしていた
ただ、10年と言う年月は長く、自分がtrackmakerとして何がしたいかを見失うには充分な時間だった。
それに、想像以上にHIPHOPの内部でもジャンルが細分化され、各々別の道を歩み盛り上がりも見せていた
00年代初頭までなら、NYのコミュニティーFMのHIPHOP番組で最新ヒット曲が聴けて、そこで何度もかかる物をレコード屋に行って買い
あるいはその際にレコード屋のバイヤーに今現地では何が流行っているか、もっと言えば日本人のラッパーで活きの良いのは誰か…と言う
情報が手に入ったが、その10年の内にそう言った時間がすっぽりと抜けていて、その間にHIPHOPの様相も少し変化していたのだ。
既にインターネット内で運営を開始していた新譜mixを配信するサイト「datpiff」や「livemixtape」がtrapHIPHOPを世に広め(それ以前にサンクラで流行ったテクノを基盤としてEDMに流れたtrapとは異なる)
更にsoundcloudではcloud rapなる物も登場していた
尚且つ「beatstars」等のtrackの版権ごと販売するサイトも登場し、MC達は誰が作ったtrackかは関係無く、そこで気に入ったtrackを買い取り
それにrapを乗せて、新曲として発表したりmixに入れる事により音楽賞まで取るラッパーまで現れた。
HIPHOPの音源をリリースしてプロップスを得る主戦場はstreetからInternetに変わったかの様に見えた。
(つづく…多分)