感謝しているけど...(2021.07.26)

 私はこれまでの人生で、本当にたくさんの心優しい学会員さんに恵まれてきました。私が未来部だった頃、暖かく成長を見守ってくれた地元の学会員さん、学園時代にお世話になった先生方や友達、大学に進学してから時々家庭訪問に来て励ましの言葉を掛けてくれた地域の学会員さん…。これまで私が接してきた学会の皆さんには本当に感謝しています。また、過去に池田大作氏の言葉に何度も励まされたのも事実です。その点で私の人生にとってプラスの影響を与えてくれたと思っていますし、感謝しています。でも、学会に報恩感謝するつもりはありません。

 覚醒をする前は、学会活動をしながら社会で活躍し、学会員さんに誇りに思ってもらえるような人間になって報恩感謝したいと思っていました。しかし、私はこれまで創価学会について自分なりに信頼できそうな本や学術記事を選んで読んだり、色んな人のブログを読んだりする中で、学会の掲げる教義は矛盾だらけだということや、信仰しているからといって必ずしも幸せになれるとは限らないということに気がついてしまいました。このような状態で無理に学会活動をしたりしても自分が辛くなるだけでしょうし、疑問を持った状態で活動をすることはある意味学会の皆さんを欺くことになってしまいます。だから私は、創価学会で関わった人から受け取った優しさには感謝していますが、恩返しをしようと頑張るつもりはもうありません。

 また、池田大作氏は自身と戸田城聖氏との師弟関係について言及しながら、しばしば師恩に報いることを強調していますが、戸田城聖氏と自身の師弟関係を自身と会員の関係に当てはめ、会員に対して池田大作氏自身に恩返しすることを求めることは少し図々しいような気がします。もちろん人生において関わった人たちへの恩を忘れずに返していくということは良好な人間関係を築き、人生を豊かにしていく上で大切なことだと思います。しかし、恩返しをしたいという気持ちは、本来恩を与えられた側の心に自発的に湧いてくるものであり、恩を与える側が積極的に促して起こすべきものではないと思います。私は過去に池田大作氏の言葉に励まされたことに感謝しますが、一方で私自身、創価学会に所属していることによって生じる生きづらさに悩まされてきたし、会員の中には創価学会が不幸の原因になっている人もいて、その存在が無視されてきたことを思うと、池田大作氏に恩返しをしたいという気持ちは湧きません。

 今まで創価学会のなかで生きてきてお世話になった人たちに感謝する気持ちは今後も持ち続けていくつもりです。でも私は、恩返しをしなきゃいけないという変な義務感に縛られず、自由に生きていきたいと思います。

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