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過去の創価学会の「反社会性」が今の若い世代にもたらすもの

こんにちは、キネシンです。
これまで親との関係や自分の生い立ちについて書いてきましたが、今日は少し視点を変え、創価学会の過去と現在について考えたことを共有したいと思います。特に、過去の行動が作り出した「反社会性」のイメージが、私たち若い世代にどのような影響を与えているのか、その点を掘り下げます。


過去の反社会性とは何だったのか

創価学会は、1960年代から1980年代にかけて、非常に積極的で過激な布教活動を展開していました。その中でも「折伏(しゃくぶく)」と呼ばれる布教方法が、その象徴です。他宗教の信仰を持つ人々やその家族に対して執拗な改宗の要求を行い、ときには家庭や地域の平和を脅かすような対立を引き起こしました。

さらに、メディアや批判的な知識人に対する訴訟や圧力を加えたり、公明党との関係を巡る政教分離の問題が批判されるなど、その行動は社会に大きな不信感を残しました。これらの行動は一部では「宗教戦争」とまで呼ばれる事態を生み出し、現在でも創価学会のイメージに影響を与えています。

私自身、こうした過去の話を知ったのは脱会した後のことです。そのとき、「これが私の育った環境の背景だったのか」と愕然としたことを覚えています。


若い信者に押しつけられるスティグマ

過去の行動によるスティグマ(社会的烙印)は、直接その行動に関与していない若い世代の信者にまで影響を及ぼしています。私たちは、過去の創価学会の行動に何の責任もないにもかかわらず、社会から「創価学会」という名前だけで偏見を持たれることがあります。

たとえば、大学生活で親しい友人に脱会の話をしたとき、「創価学会だったの?」と驚かれたことがありました。そのときの相手の表情は、単なる驚きというよりも、「やばい宗教の一員だったんだね」というニュアンスが含まれているように感じました。その瞬間、「過去の問題が私たちの肩にも重くのしかかっている」ということを実感しました。


教団の不誠実な対応がもたらす矛盾

創価学会がこうした過去の問題に対して正面から向き合わず、美化や隠蔽を続けている姿勢には、強い疑問を感じます。たとえば、公式には過去の行動について「社会のための正義だった」と説明することがありますが、それは明らかに歴史の一側面しか語っていません。

このような対応は、若い信者にとって耐え難い内的矛盾を生み出します。教団が語る「美化された歴史」と、外部の情報に記載された「不都合な事実」のギャップに気づくことで、私自身も深い葛藤を抱えました。このギャップを埋めるために脱会という選択をしましたが、残された信者たちがこの矛盾にどう向き合っているのかを思うと、複雑な気持ちになります。


若い世代の減少:不誠実さの代償

現在、創価学会の若い信者の数は減少しています。その理由は、単なる宗教離れや少子化だけではないと考えています。教団の不誠実な対応が、若い世代の信頼を損なっているからです。

今の若者は、誠実さや透明性を重視する傾向があります。インターネットの普及により、学会の過去についても簡単に調べることができるようになった結果、教団が語る歴史に疑問を持つ人が増えています。こうした情報とのギャップに気づいた若者たちは、「信仰を持つこと」が自己欺瞞になると感じ、離脱を選ぶのではないでしょうか。


信仰との決別と現在の私

私はいかなる信仰にも戻るつもりはありません。それは、創価学会の教義や行動がもたらした苦しみだけでなく、自分自身が過去と向き合う中で得た結論だからです。

過去を振り返ると、信仰は私にとって救い以上に苦しみをもたらしました。親孝行のため、家族を救うため、必死に祈り続けた日々。しかし、その祈りは何も変えることができませんでした。そして、脱会後に知った学会の過去の行動は、私の中に深い怒りと虚しさを残しました。


最後に:過去と向き合う責任

この記事を通じて、創価学会の過去や現在に疑問を持つ人が、少しでも自分の考えを深めるきっかけになればと思います。信仰の有無にかかわらず、私たち一人ひとりが歴史を直視し、自分の人生をどう生きるかを選ぶ権利があります。

創価学会が本当に未来を見据えるのであれば、過去に正直に向き合い、誠実さを取り戻すことが不可欠です。それができない限り、現在の信者や未来の世代が抱える矛盾や葛藤は消えないでしょう。

私自身は、過去の影に囚われることなく、これからも自分の人生を歩んでいきたいと思います。

これまで研究されてきた創価学会の歴史について詳しく知りたい方に、こちらの書籍をおすすめします。

浅山太一(2017)内側から見る 創価学会と公明党 (ディスカヴァー携書)
https://d21.co.jp/book/detail/978-4-7993-2201-7

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