お仏壇に食事をお供えしたら、下げるときに冷めている。
娘「お母さん、ばぁばに朝ごはんはいいの?」
私「あ、そうだね、朝ごはんあげようか。」
帰省して、三日目の朝の娘と私との会話である。
ちなみにばぁばは私の母で、昨年9月に他界している。
だから、「ばあばの朝ごはん」とは、お仏壇にお供えする朝ごはんのことだ。
娘「お母さん、なんで、前(昨日)は朝ごはんあげてたのに
もう今日はあげなくなったの?(あげなかったの?)」
ええとですね。
私「ええと、昨日、フレンチトーストを焼いて、朝ごはんをばあばにあげたら、
そのまま忘れて、ママ、フレンチトースト半分たべそこねたでしょ。
冷めちゃったからさー。今日もフレンチトーストでしょ、ちょっと今日はいいかなって思っちゃった。」
お盆じゃないので、お仏壇に朝ごはんをお供えする文化ではない我が家。
でも、まだ母がなくなって半年もたっていないし、私は、普段は神奈川で、沖縄のお仏壇には手を合わせることもできていない。
だから、沖縄にいるときぐらいは、一緒の食事をあげたいなって思って。
でも別に朝ごはんあげてもいいし、あげなくてもいい。あげたかったからあげた。というかんじで。(まだいいわけがましい)
今日はあたたかいフレンチトーストを私食べたかったから、ばあばは今日はいいかな。なーんて都合よく解釈して、温かいフレンチトーストを私の皿にもったのだった。
からの娘の指摘だった。
娘が指摘するのも、私が普段、まじめにお供えしていたからだよね~
なんてまた都合よく解釈して。
うちのお仏壇には、母の前には弟が入っている。
私が5歳のこと、弟は3歳で亡くなった。
母は、33回忌までちゃーんとご供養して、数年後、息子のもとへ旅だった。母は、お盆の間は、3日間、朝、昼、晩と食事をお供えして、そして、ウサンデーした(さげた)食事を食べていた。私も時々ウサンデーした食事を食べたこともあったけれど、それは冷めてしまっていた。母は、「私は熱いのはだめだからいいの。」と言っていた。
本当は、ウサンデーは男性とか、長男が食べるらしいのだけれど、長男はいないし、父には温かいものを食べさせたい(父だけじゃなくて、作った料理は温かいものを食べてほしい)という母の思いもあったのだと思う。
その時は、そっか。って思っていたけれど、いざ、自分が冷めた食事を食べると、「毎回はいやだな。せっかくの料理は温かいうちにたべたいな」と思って、ご先祖様にまったく不敬な私である。
けれど、うちの仏壇は、弟と母だけだから、いいよね。なんて、ローカルルールを発動して、無理なく楽しく優しく過ごしている。
件のフレンチトーストは、半切れだけ、ばぁばにあげて、
半切れは温かいうちに食べた。
「ばぁばは、香りを食べるだけだから、ちょっとでいいよね」
(ご霊体は、『香り』を食べるらしい)
という謎のローカルルールを発動して。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?