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hegemony攻略:資本家階級

【はじめに】

hegemonyをプレイする上で、労働者階級と資本家階級は初心者向けとされている。
資本家階級はルール難度こそ低いが、勝つことは非常に難しい。海外のギーグサイトのフォーラムでも資本家階級の勝率の低いことが話題になっているぐらいだ。
私自身も資本家での勝率は、決して高くはないが、方向性が見えつつあるため、その内容を書き留めたいと思うので、そのつもりで見てほしい。

【得点構造】

資本家階級の得点構造は非常にシンプルで、資金を稼ぐことでVPが獲得できる。
最終的に資金があれば良いという訳ではなく、早い段階で資金をプールしておくことで、ラウンド毎での獲得VPが増加する。

資金を獲得するには、リソースを売却することになる。売却益を最大化するには、売却価格を高くし、ランニングコストを下げる必要がある。
なお、売却価格については、一部は政策に依存するが、大半はカードの引きとなる。
ランニングコストについては、大半が政策依存である。

【政策】

資本家階級で重要な政策は、2労働市場、3課税、6海外貿易の3種類で、最重要政策は2労働市場である。
プレイしていると「税金が高いから減税だ」と認識されがちだが、そうではない。
4医療・福祉と5教育の政策は共にBで落ち着くことが多いので、それを前提条件とすると、3課税がB→Aになると課税乗数は4→7となる。
課税乗数は、運用会社1社にかかる税金だ。つまり、会社を運用するときのランニングコストと言える。一方で2労働市場は会社の賃金に影響するため、コレもランニングコストだ。では、2労働市場の政策でどの程度の増減があるかというと、1社あたりで5〜10金となる。
「最低でも5かよ!」

「いやいや、法人税も上がるから3課税が最重要だろ!」と思う方もいるかも知れないが、法人税は収入に対して発生するため、収入が無ければ、取られることもないのだ。
後半でがっぽり儲けた時には、それなりの法人税が発生するかも知れないが、我々にはあのカードがある!そう、あのカードだ。

6海外貿易は、食糧と贅沢品の価格に影響する政策だ。食糧はニーズを満たすために強制的に購入が発生するリソースであるため、Aに寄せることで、単純に収入が増えるが、中産階級からの購入や国家から提供されることもあり、安定した収入ではないが高いに越したことはない。

政策毎の敵対構造としては以下の通り。
2労働市場は、
 労働者階級:敵対
 中産階級:状況次第
 国家:やや味方
3課税は、
 労働者階級:興味なし
 中産階級:味方
 国家:敵対
6海外貿易は、
 労働者階級:敵対
 中産階級:状況次第
 国家:興味なし

政策のまとめとしては、ゲーム中は終始2労働市場Cを目指し、中産階級の賛同が得られるタイミングで課税も下げていく。但し、2B3Bで安定することが多く、妥協点でもある。Cに動かすには、手番タイミングや即時投票の活用などが必要。
余裕があれば、6海外貿易はAに寄せたいが、手番に余裕があったり、2労働市場の政策を出された際の対応措置として出す程度。

【カードアクション】

資本家階級のカードには強力なものが多い。最重要カードは、当然「オフシェア会社」である。
このカードは収入の半分を資本に移すことができる。つまり、法人税をすり抜けれるのだ。
350金の収入があり、政策が3Aや3Bだと法人税が3A:160金、3B:120金かかるが、このカード使うと収入が175金となるため、3A:40金、3B:30金しかかからない。稼いでいる前提条件があるが、カード1枚で90〜120金の資本増えるという凶悪なカードである。

次点で強力なカードとしては、国家に対する攻撃カードの3種「入札談合」、「高等教育プログラム」、「健康危機」がある。これらのカードは国家に法外な値段でリソースを売りつけることができるため、IMF介入への後押しとなる。
但し、タイミングによっては、労働者階級や中産階級により購入されてしまうため、IMF介入を狙う場合は、手番タイミングや他階級の資金状況を見ながらとなる。

ゲーム序盤であれば、1手番で2社建てれて会社カードが補充される「事業拡大」や、「投資機会」で完全自動化会社をデッキからサーチして建てたり、生産効率を高める「技術的進歩」が強い。

中終盤となると、リソースの売却価格を高くできる可能性がある「海外市場インサイト」もキーとなるカードだ。

あとは数少ない中産階級への攻撃となる「外国人採用」も使い勝手が良い。

【具体的な動き】

ゲーム開始時に4社設立されている状態のため、毎ラウンド1〜2社は設立していきたい。
割り当てるワーカーは、どちらの階級もデメリットはあるが、労働者階級を優先して割り当てる。ストライキのリスクはあるが、中産階級の会社設立でワーカーを引き抜かれることや、雇用が多くなると2労働市場の政策が賃上げに傾倒してしまうことを考えると微々たるものである。但し、労働者階級を雇用すると組合設立のリスクがあるため、状況を見ながらの判断が必要となる。
優先すべき政策は明確だが、労働者階級が敵対する政策は通し辛い。そのため、労働者階級を叩く名目や他階級でも利益があることをアピールし、賛同を得つつの法案提出がカギとなる。

1R目は、生産体制の確立が最優先となる。
初期資金は使い切るつもりで、賃金なんて借金して払えば良い。完全自動化会社を優先し、移民エリアの状況を見ながら、運用できる会社を設立する。カードだと「事業拡大」や「投資機会」を引いていると効率的に進めることができる。また「技術的進歩」での自動化もドンドン進めたい。
政策は2労働市場と6海外貿易を通したいところだが、中産階級の協力はあまり期待できないので、可決は難しいが、投票キューブを操作するカードがあれば、狙っていきたい。

2R目も基本的には生産基盤を整えよう。但し、資金がないので、1Rで生産したリソースを売却し、その資金で会社を設立していく。
「失業率改善プログラム」や「外国人採用」のカードがあれば、初期から設立されているクリニックにも労働者を割り当てていきたい。
この時点で手元に「オフショア会社」が無ければ、3R目で引くことをひたすら祈ろう。

3R目になると生産できるリソースもそれなりに増えてきていると思ので、そろそろ脱税の時間だ。リソース売却で300金程度の資金が得られたら、「オフショア会社」の出番だ。脱税後に残った収入で更に会社を建てていこう。そろそろ影響力の会社を建てておきたいところ。
もし、2R目の選挙で2Aを通されているなら、脱税よりIMF介入を狙うのも手だ。
IMF介入により、3Aとはなるものの2Cへの変更が大きいし、国家へのダメージも与えておきたい。

4R目となると完全自動化会社や会社の自動化は、コストをペイできないため、選択肢から外していこう。
中産階級の会社が増えると3課税を下げる賛同が得られやすいため、即時投票で下げてしまおう。「オフショア会社」を使わないラウンドは3課税はなるべくアクションフェイズ中に下げておきたい。

5R目は、引いていれば、脱税の時間だ。リソースを売り尽くして、「オフショア会社」を使おう。余裕があるなら、最終のリソース点数を見越した売却ができると理想的だが、売却数のコントロールはできないので、そんなに上手くはいかない。脱税後に400金前後の資本が蓄えられているならよくできた方だ。
生産フェイズで影響する法案提出する場合は、即時投票が基本となる。但し、即時投票をさせないための法案提出も有効であるため、A→Bは即時、B→Cは即時としない、という感じだ。
会社を設立してもゲーム終了時のリソース点にしかならないため、設立費用と賃金と課税乗数を考えると、1手番で1〜2VPにしかならないたので、それなら法案提出している方がマシだ。

【このアクションを使いこなせ!】

資本家階級には、どう使うのか良くわからないフリーアクションがある。それは「ボーナスを与える」だ。
このフリーアクションは、運用会社1つの雇用階級に5金支払うことで、ワーカーをコミットさせることができる。初プレイでは気付かないが、労働者階級や中産階級をプレイしていると、このフリーアクションの嫌らしさに気付くだろう。
コミットしているということは、そのワーカーは動かせないということだ。既に会社に配置されたワーカーを動かす場面としては、労働者階級であれば、組合の設立時、中産階級であれば、会社設立時だ。
資本家階級は設立後にワーカーを割り当てすることが基本的にはできないため、設立した会社にはワーカーがいる状態を維持しなければならない。
そこで有効になるのが「ボーナスを与える」だ。
中産階級の会社カードや移民エリアの熟練労働者の状況でワーカーが抜かれそうであれば、5金を投げつけてやろう。
なお、「賃金を調整する」で賃金を上げることでもコミットさせることができるが、賃金を上げると5〜10金かかることと、後々下げる必要がある。但し、複数社のワーカーをコミットさせることができるため、状況に応じて使い分けていきたい。

【まとめ】

政策は、2労働市場、3課税、6海外貿易。
カードはオフショア会社が最重要で国家への売却カードでIMF介入を狙う。
序盤は借金を気にせず、会社を設立し、生産体制を確立する。
中盤からは、オフショア会社と3課税政策で効率的に収入を資本に移していく。

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