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【常緑樹,落葉樹】【針葉樹,広葉樹】の違い(木を知ろう)
「この木はブナ科の落葉広葉樹で~」
「ヒバはヒノキと同じ常緑針葉樹だから~」
さらっと言われるとその場で聞けなくなっちゃうんですよね。モヤモヤ。
そんな方へ。今回は対になる用語特集でございます。
これでもっと植物に詳しくなるぜ!(何の得があるやら
先にまとめ(読むのめんどくさい人用)
・常緑樹→年がら年中葉っぱをつけている木
・落葉樹→冬になると葉っぱを落とす木
・針葉樹→針のように細い葉っぱを持つ木、裸子植物
・広葉樹→広く平たい葉っぱを持つ木、種子植物
【常緑樹(じょうりょくじゅ)】
![](https://assets.st-note.com/img/1645434026780-yM5fUUshp4.jpg?width=1200)
常緑樹は常に緑の樹木って書きます。
そのまんま。冬になっても葉っぱが枯れずに残っている木のことです。
ツバキ、サカキ、モチノキ、クスノキ、スギ、ヒノキ等
葉っぱが分厚いやつが多いイメージ。
葉っぱを年がら年中つけている理由は、常に光合成をするねらい。
(光合成=葉っぱで光を受け、ご飯を生み出す能力のこと)
冬の間も光合成ができれば、飢えなくて済む。
それに多くの樹木が葉っぱを落とす冬は、光を独り占めできる大チャンス♪
今まで大きな木の葉っぱに阻まれて、肩身狭い思いをしていた小さい木にも
チャンスが巡ってくるという訳です。
でもデメリットはあります。
それは常に葉っぱから、貴重な水分が出ていってしまうこと(蒸散)。
冬は特に乾燥するし雨も少ないので、樹木にとって水分は貴重なんです。
それを出来るだけ防ぐために、葉っぱを分厚く、油テカテカする常緑樹が多いのです。
ツバキやサカキの葉っぱが分厚くて、パリッとしているのはその為なんですな。
後は葉っぱの強度を上げ、長く葉っぱをもたせるためでもあります。
強度が高い葉っぱがあるといっても永遠ではありません。
葉っぱが光合成をしつづけると、だんだん弱ってきて満足に光合成できなくなります。
その葉っぱを維持するコストが、養分の生産を上回った時点で葉っぱを落とします。
そして、新しい葉っぱを入れ替えるようにつけています。
なかなかシビアに計算されているのですね。
【落葉樹(らくようじゅ)】
![](https://assets.st-note.com/img/1645434084046-idlQGaCaeD.jpg?width=1200)
落葉樹は落ちる葉っぱの樹木って書きます。
冬になると葉っぱを落とす木のことです。
ほとんどが落葉樹じゃないかな?
だって、冬になると葉っぱの無い木の方が多いですもんね。
あれ?そうでもない?まぁいいや。
落葉樹は、葉っぱを冬に落とすことで無駄な力を使わない温存作戦に出ます。
葉っぱを落としてしまえば、葉っぱから水分が出ていってしまうのを防げますし、重量も軽くなって栄養分も少なく済みます。
冬眠みたいなもんですね。
そもそも冬は太陽光が弱いので、十分な光合成はできないのですよね。
落葉樹の光合成は冬までが勝負です。
つまり、冬までにどれだけ栄養を蓄えられるかにかかっています。
デメリットは葉っぱを毎年作り直さなくてはいけないこと。
だから作り直しても負担にならないように、多くの落葉樹は薄く、広く葉っぱを作っています。
少ないコストで出来るだけ大きな成果を求める!
なんだかビジネスマンっぽいですね。
【針葉樹(しんようじゅ)】
![](https://assets.st-note.com/img/1645434237833-OvPzLb09QM.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1645434320301-4SU9euAlNh.jpg?width=1200)
針葉樹は針の葉っぱの樹木って書きます。
葉っぱが針のように細長く、分厚い種類が多いのが特徴。
また、幹の皮がパリパリにはがれやすいのも特徴。
ほとんどが常緑樹(年中葉っぱがある)です。
そして全て裸子植物です(ソテツみたいな)。
裸子植物とは、種の元になるものが外にむき出しな種類の植物のこと。
シダ類みたいな太古より存在した植物です。
針葉樹の代表的な木にはスギ、ヒノキ、マツ、イチョウなど。
(イチョウは針葉樹の中では珍しい、落葉樹で葉っぱが薄い木です。)
戦略としては、とにかく背を高くして日光にしっかり当たろう作戦。
だから例えばスギとかヒノキは枝分かれさせず、とにかく真っすぐ上へ上へ伸びていきます。
フレッシュな日光を求めてより高みを目指しているのです。
まるで競技者みたい。
【広葉樹(こうようじゅ)】
(画像が入る予定です)please wait…
広葉樹は広い葉っぱの樹木って書きます。
その名前の通り、広い葉っぱをもつ木です。
あれ、同じこと2回書いている気がする・・・
広葉樹は全てが被子植物です。
被子植物とは!
種の元が皮被って守られているような形態の植物のことです。
裸子植物の進化系です。
広葉樹は木の形を横に広げ、光を出来るだけ集めようとします。
名付けて、光独り占め作戦。
「高くより広く」です。
だから真っすぐではなく、ぐねぐねと枝分かれしながら広い形に育っていくのですね。
(おまけ)【照葉樹(しょうようじゅ)】
![](https://assets.st-note.com/img/1645434511272-81hvXg8dfP.jpg?width=1200)
カリフラワーみたいな形の木に成長する常緑広葉樹を照葉樹とも言います。
ツバキ、サカキ、サザンカ、カシ、クスノキなど、遠目から見るとこんもりしているので、確認してみてね。
おわりのことば
みてくれてありがとう!
これで常緑針葉樹だとか、落葉広葉樹とか言われてもモヤモヤせずに済みますね!
あと、我々人間は「葉っぱが落ちて冬だねぇ~」とか言ってますが、
植物にとってはガチで命がけの戦いなんですよね。
木を見たら、どの木もがんばってるんだなぁと思ってあげてくださいませ。
おしまい。