一時一事の原則
国民教育の父と言われる森信三先生の「修身教授録」の中で「一時一事」という内容(講義)があります。
森先生の説明を簡単に要約すると次のようになります。
・ある一時期には、その時どうしてもなさなければならぬ唯一の事柄に向か
って、全力を集中し、それに没頭するがよいということ。
・自分が現在なさなければならぬと分かった事をするために、それ以外の一
切の事は、一時思い切って振り捨てるということ。
・われわれが真に、自己の充実を覚えるのは、自分の最も得意としている事
柄に対して、全我を没入して三昧の境にある時。
仕事や修養の工夫として、一つのことに集中し、一気呵成に仕上げてから次にいくことを大切にする教えです。
また、脳科学の研究によれば、脳の性質上、二つのことを同時に考える事はできないと言われています。今日の晩御飯のことを考えながら、目の前の仕事、何かの事務作業を行うことはできません。できたように見えたとしても、それは瞬間、瞬間に、別々のことを考えているからです。むしろ、二つ事で揺れ動いている時は、一つのことに集中できず、ミスが増えたり、作業スピードが遅くなったりします。
仕事術として、TODOリストが有効です。やることを頭の中から出して「見える化」できます。そして、あとは、優先順位をつけて、一つずつ片づけていきます。頭の中で、あれこれ考えて、エネルギーを消耗しなくてすみます。一時一事につながります。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
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