見出し画像

誰も予測できないAIの未来。『生成AIで世界はこう変わる』感想

大仰なタイトルをつけてしまったが、これは今井翔太著『生成AIで世界はこう変わる』(SB新書)を読めば納得できるタイトルでもある。

今井翔太さんは東京大学松尾研究室に所属し、生成AIの研究を専門とされている。今井さんが言うにはOpneAIが2022年に公開した「ChatGPT」の登場以降、生成AIは急速な技術的発達を遂げているのだそうだ。そして今井さんですら、5年、10年後のAIがどうなっているかは予想できないとのこと。

そんな誰も予想できないAIの未来であるが、本書を読めばAIの成り立ちから現在の生成AIの状況、AI研究者たちの予想するAIの未来が伺える。

システムエンジニアとして働く僕にとって、AIはとても気になるトピックである。この記事では僕が本書を読んで気になったところを1点ピックアップしてみた。

AIによって仕事が奪われるとは限らない

本書で紹介される論文「GPTs are GPTs」では、AI(主に言語生成AI)の影響の受けにくい/受けやすい職業をそれぞれ25種まとめられている。それによると、手足を動かす肉体労働は影響を受けにくく、エンジニア、研究者、デザイナーなど高度な判断力や創造的な思考が必要とされる職種は影響を受けやすいのだそうだ。

この事実だけ聞くと、「高度な仕事はAIに奪われるのか…」と思われるかもしれないが、実はそうではない。「影響を受ける」というのは、高度な仕事がAIによって置換されることではなく、AIを活用することによって仕事を効率化することができるという意味も含んでいる。

僕の職業であるシステムエンジニアで考えた場合、膨大な仕様から作るプログラムを、AIに仕様内容を読み込ませるだけで数秒でプログラムが完成できたりするというこうとである。人間が何日もプログラムを書かなくてもいいのである。なんて楽なんだろう。

終わりに

AIが高度な仕事に活用され始めてもいると思うが、まだまだ普及には至っていない。これからの未来に期待したいところだ。

もしこの記事でAIに少しでも興味が沸いたら、本書をぜひ読んでみてください。AI入門書としてとてもお勧めです。

おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?