爆ぜる
時々無性に食べたくなるのです。
カニクリームコロッケ。
カニでなくてもコーンなどでもおいしい。
もちろん家では作らないし、作れないといったほうがよい。
いつもはスーパーの惣菜コーナーでカラッと揚がったクリームコロッケを買ってくる。
ちなみに私はじゃがいものコロッケも好きである。
ただちょっとした不満がある。
惣菜コーナーのじゃがいもコロッケはなぜ甘いのか。
昔のコロッケはもっとしょっぱかった気がする。
じゃがいもの甘さと言われても、そもそもじゃがいもは甘いものではなかったはずだ。
私は塩コショウのガツンと効いたコロッケが食べたい。
そんな訳で、コロッケは家で作ることにしている。作ると言っても「スコップコロッケ」というネーミングの丸めないコロッケを作っている。
さほど手間がかからずおいしい。
家に持ち帰ったカニクリームコロッケは当然衣がしなしなである。
外はカリッと中はトロッとさせたい。
トースターで焼いてみる。
香ばしい香りが漂う。
そろそろ良いかな。皿を準備してソースも用意した。
さてさて、とトースターの扉を開ける。
はて、これはどういう状態?
こんがりとした衣はパカっと割れ、トロトロのクリームがアルミホイルに流れ出ている。
おそらく全部出ている。
もうひとつはそら豆ほどの穴があき、そこから同じくクリームが流れ出ている。
現在進行形である。
仕方なくアルミホイルごと皿に移し、今回は衣をクリームにつけて食べるというディップスタイルでカニクリームコロッケを食べた。
味は同じだろうが何かが違う。
やっとわかりましたけど、見た目って大事ですね。
実のところ、スコップコロッケもこれはこれでおいしいとは言いつつ何かが違うと思っていた。
やはり小判形にして周りをパン粉で固め、油でしっかり揚げないと最高のコロッケにはならないのだ。
油は大事。
それと同じく、中身の飛び出たカニクリームコロッケも違うものになってしまった。
敗因は何なのか。
調べてみたが、トースターでの揚げ物の温め直しは至る所でおすすめされている。
2〜3分、5〜10分など温める時間は様々。
トースターにもよるのかもしれない。
どれもカラッと仕上がると書いてある。
温め直しでカニクリームコロッケが爆ぜた人の体験談は見つからなかった。
ちなみに私は10分タイマーをかけ、8分ほどで良い香りがしたので開けてみたらとんでもないことになっていた。
油で揚げたわけでもないのに爆発。
料理下手は揚げ物の温め直しすらできないのか。
次回こそは、外はカリッと中はトロッとしたカニクリームコロッケを食べてみせる。
レンジとトースターの合わせ技で再チャレンジする予定だ。
「どうか爆ぜませんように」
「おいしくいただけますように」
こうなったらもう神頼みである。
楽しみにしていた物が台無しになった時の悲しみはマリアナ海溝よりも深い。
楽しみは数多めに用意しておいた方がよいと今回の件で私は学んだ。
次回は倍量でカニクリームコロッケを購入するつもりだ。
何とかひとつくらいは生き残るであろう。
ここでよい報告ができることを願う。
こんなくだらない願い事をされる神様も気の毒ではあるが、カニクリームコロッケを爆ぜさせないためなら何でもすると心に誓った今日この頃である。
今日のビールの後のシメ
「日清 麺NIPPON 八王子たまねぎ醤油ラーメン」
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