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アルコール依存症☆笑って脱出中☆

警察からの突然の電話に動揺した。
仕事の帰り道、スマホに固定電話の番号が表示され 何かと思って電話に出ると、夫が交通事故を起こしたとの連絡だった。

何を言っているのか、すぐに理解出来なかった。今はもう夕方。事故が起きたのは今朝6時過ぎという。なぜ今頃連絡?

落ち着いて聞いてください、と警察の人が話し始めた。交通事故現場で夫の呼気から基準値を超えるアルコールが検出された為、その場で逮捕したとのこと。えっ?!えーっ?!!逮捕?!嘘でしょ?!しかも朝だよね?出勤途中でしょ?なんで飲酒運転?!…なんにしても最悪な事態なのは確かだ。ありえない‼︎
飲酒運転は絶対に許せない。夫だって、してはいけないことと分かりきっているはずだ。どうして?しかも事故まで………。

頭が真っ白。警察の話によると、幸い相手の方は軽傷だか 逮捕された夫は取り調べ中に容体が急変し現在は病院に搬送され緊急手術中。出来るだけ早く病院に行って その後警察に来て下さい、とのことだった。

待って待って待って‼︎
夫は2年前からお酒は飲んでいないはずなんですけど‼︎いろいろあって禁酒の約束してるんです‼︎えー!?何が起きてるの?これは現実なの?!緊急手術って何?!命が危険てこと??グルグルといろいろなことが頭を駆け巡った。

凍えそうな寒さの中、悪い夢でも見てるのならいいのになぁとぼんやり思いながら、夫の搬送先の病院へと急いだ。
病院へ向かう車の中で、今までの夫の姿が一気に頭の中に広がっていく。
…こんなに冷めた夫婦関係になったまま、夫の人生は終わってしまうのかな…。
以前は家族思いの優しい夫だったことを、最近はすっかり忘れてしまっていた。

5年程前に長年勤めた会社が突然倒産した頃から、酒量が増え始めた。新しい仕事に就いても続かないストレス。お酒での失敗が目立つようになる。
転んだといって顔面血だらけで帰宅することが度々あり、試合後のボクサーのような顔に驚愕した。酔って真冬の川に飛び込み通報されるという騒ぎを起こしたこともあった。目がすわっていて酒臭い状態でいることも増えていった。

私の職場にも数回警察から電話があったりしたし、周囲の人達にも心配されていた。
夫の飲酒により生活に支障が出始めたので、アルコール依存症を疑い始めた。しかし、夫は認めなかった。
それならと、2年前に禁酒の約束をした。飲酒したら私の求める全ての条件に応じ離婚するという誓約書まで書いてもらった。それほど酔った状態の夫が嫌でたまらなかった。

夫は元々お酒に弱い。すぐに顔が赤くなるし、コーヒー牛乳の方がお酒より美味しいという人。なんなら私の方が酒好きだ。だから、そんな人がアルコール依存症のはずがないとも思いたかったし、この2年間は禁酒しているものと信じていた。それなのに…、飲酒運転?事故?緊急手術??訳が分からないまま病院に到着した。
緊急手術中…手術室の前で座っていることも出来ず、呆然と立ちすくみ冷え切った手を握りしめ、手術室から出てくるのをただ待っていた。

しばらくして手術室から運び出されてきた夫の身体は管だらけ、顔は腫れ上がりアザだらけの衝撃の姿。麻酔のせいで眠っているのか。執刀医は私に気付くと話し始めた。
「小腸が破裂していて危険な状態だったので緊急で手術しました。命には別状ないです。すごいアル中だった?酒飲みの肝臓だね〜。」
咄嗟に、こんなお酒に弱い人がアル中なはずないじゃん‼︎と思ったが、お酒が好きじゃないのに酔う為だけに飲んでいたということは、それこそアル中なのかもと思った。そして何より、あんなに約束したにも関わらず飲酒していた事実。やめられずに隠れて飲んでいたということは、れっきとしたアルコール依存症だと思ったら足がすくんだ。
嫌悪感、これから先の不安、いろんなネガティブな思考に襲われて眩暈がした。

夫の無事を確認し、その後は警察へと急いだ。
警察の人に事故の状況を説明され、いろいろと質問された。禁酒していたはずだと話したら、車の中にお酒が沢山隠してあったから隠れて飲んでいたのでは、と言われた。アルコール度数の高い安価な缶チューハイがいっぱい積まれていた。情けないやら何やらで、それまで我慢していた涙が溢れ、警察の人たちの前で子どものように大泣きした。有り難いことに警察の人は優しく接してくださり、
「でも相手の方が軽症だったことが、不幸中の幸いだね。旦那さんは電話出来る状況じゃないだろうから、帰宅したら早めに奥さんから相手の方に連絡した方がいいよ。大丈夫?」
と助言してくれた。涙を拭いながら声にならない返事をして頷いた。こういう時の優しさは沁みる。有り難かった。

帰宅後は、相手の方への謝罪の電話、保険会社や夫の勤務先や親への電話で疲弊した。高校生の息子は心配そうに見ていた。こんな親でごめん、心配かけてごめん…と言ったら、「俺は大丈夫だよ。大丈夫だから無理しないで。」と背中をさすってくれたから、また泣けた。いつの間にかこんなに大人になっていた息子。本当にありがとう…。

翌日、病院に行くと夫は寝たきりの状態で
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
と涙を浮かべていた。責める気にもならないほどボロボロな姿を前に、
「取り敢えず、今は身体治そうね。」
としか言えなかった。

夫の会社に電話をすると、通勤途中に飲酒運転事故など前代未聞だと責められた。職場の夫のロッカーからも缶チューハイの空き缶が見つかったと呆れられた。夫の失態を非難され、懲戒免職にすると今後に支障があるだろうからと、自主退職を求められた。やっと続けられそうな工場に入って1年、こんな形でまた無職かよ。もうなんだか、何もかもどうでもいいわ!と投げやりになった。

夫は術後3週間入院した。
この数年転職を繰り返しぷらぷらしている夫の頼りなさに、私はずっとイライラしていた。
夫と付き合い始めてから6年で結婚し、結婚3年後に子どもが誕生。子どもが小さい頃は、…いや数年前までは、あんなに仲良し家族だったのに…。

最近はすれ違いの日々だった。息子が高校受験を控えるナーバスな時期にも何も相談出来ない。それどころか飲酒のトラブル続きで、自分のこともきちんと出来ない夫が腹立たしく、次第に会話する気も無くなった。夕食を作っておいても食べてないことが増え、ほとんど家で会わなくなった。夫も夜遅くに帰宅し早朝に家を出るようにして、私を避けていたのだろう。そして隠れて飲酒していたのだろう。もう家族ではなく、ただの同居人だった。そう思った方が自分の心の平穏を保てた。

病室に行き、快復してきた夫へ私が記名した離婚届に記名と捺印をお願いした。2年前に書いてもらった誓約書の通り、約束だからと。すると夫は悲しそうな顔で、離婚届にサインをした。

夫の入院中に、何度も警察に呼ばれた。グシャグシャになった車や山積みされたアルコール度数の高い安価な缶チューハイと一緒に証拠写真を撮られたり、取り調べを受けたりする度に、この場から逃げたい!離婚したい!と思った。
夫は頭が働かないのか、脳がやられているのか、病室から図々しく呑気に欲しいものを注文して来たり、スマホで何か購入したものが家に届いたりで、益々ムカついて、早く離婚したいと思った。あんたがやるべき手続きやゴタゴタが全部こっちに回ってきてんだよ!このアル中野郎が💢

離婚に向けて身の回りの整理を淡々とし始めた。夫が退院してくるのが怖かった。早くここから逃げなくては‼︎と思っていた。

そして恐れていた退院の日。警察に連絡し何度か出頭したが、その後は警察官からの連絡待ちということで自宅待機となった。早く逮捕して拘束してくれたらいいのにと思っていた。私が仕事に行けば、飲酒しないかずっと監視することなんて出来ない。どうしたらいいのか…。誰か助けて!と思う日々。

まるで廃人の夫。それでも本人はアルコール依存症だとは認めない。無職で傷だらけの身体。目はうつろで会話も噛み合わない。もう夫の姿を見るのも嫌。

その日は特に様子がおかしく、夫が飲酒したことに私と息子が気付き指摘した。夫は呂律が回らない口調で、ノンアルコール飲料を飲んだだけだと言い張った。

真っ赤な顔をして酒臭い夫に、私より先に初めて高校生の息子がキレた。
「ふざけんなよ!酒飲んでるのバレてんだよ!ウチらがどんな思いしてると思ってんだよ!」
いつもは穏やかな息子が吐き捨てるように叫んで家を出て行った後、夫はしゃがみ込んで泣いた。こんな風に泣く夫を見るのは初めてで、あまりに惨めなその姿に立ち尽くした。
「もう駄目だ…。自分じゃどうにも出来ない…。やっぱ依存症なんだと思う…。」
泣きながら、か細い声で言った。
初めてアルコール依存症を本人が認めた瞬間だった。やっと認めた!今までどんなに指摘しても絶対に認めなかったのに。認めてしまうと治療入院することになるし、治療を始めると禁断症状に苦しむことを知っていたから怖くて認めたくなかったのだろう。実は夫の兄もアルコール依存症で苦しんでいて、何度も死に損なっている悲惨な姿を見てきたから、アルコール依存症の恐ろしさは知っていた。本人が認めたということは、治療するという意志の表れだった。

どうしていいか分からなかったが、取り敢えずアルコール依存症専門の病院に電話して相談した。数少ないアルコール依存症専門の病院が、幸い電車とバスで家から1時間ちょっとの場所にあった。
数日後、夫とその病院へ面談に行った。そして一週間後に治療入院が決定。日本で新型コロナが出始めた2020年2月の出来事だった。

3ヶ月の治療入院。離れていられることにホッとした。コロナ禍となり、面会が出来ないことも都合が良かった。その間に荷物を整理して、息子と家を出る準備をしようと思っていた。

この頃の私は精神的に不安定だったが、取り敢えず日々の生活を淡々と送っていた。息子のお弁当を作り仕事に行く。時々息子が幼い頃の家族の幸せな記憶が蘇って涙が溢れたりした。
眠れない日々を過ごした。

夫がアルコール依存症の治療入院をして1か月、コロナ禍で面会は出来ない状況。もう離婚するんだしという諦めと、今まで夫がやらかした事への怒りや苛立ちもあって、連絡を取る気も無く、夫からも連絡は無し。コロナ禍で家族講習も中止となり病院に行くこともなかった。1か月以上夫と会わず連絡も取らず…、こんなに離れたのは付き合っている頃から結婚してからも初めてのことだった。

治療入院して1か月と1週間が経ち、病院から面談に呼ばれた。先生からの説明などもあり、通常はもっと家族も面談があるそうだが、コロナ禍で延び延びになっていた。正直、面倒くさいなと思いながら面談に行った。

バスを降りて病院に向かうと、病院の前に夫が迎えに来てくれていた。久しぶりに会う夫は、少し照れ臭そうに待っていた。
「来てくれてありがとう。」
そう言った夫の顔は以前より日に焼けていて、何より目が輝きを取り戻していた。ハッとした。そうそう!この人こうだった!これだよ、この感じが好きだった。ああ、アルコール依存症って本当に病気なんだ!お酒が抜けていたら、昔の穏やかな懐かしい夫に戻るんだ!

その後、担当医との面談で夫がとても頑張っている様子を聞いた。出なくてもいい講習まで全部出て他の患者さんの見本になっていると。素直に嬉しかった。でもアルコール依存症の治療は2割しか成功しない。しかも治療に終わりはなく、治療し続ける、一生断酒し続けるということ。社会生活に戻るとそれがいかに困難か、その為に家族や周りの協力が必要不可欠なのだという話もされた。

違法薬物と違って、身近で簡単に手に入るアルコールは本当に厄介だ。しかもアルコール度数の高い安価なアルコール飲料はアルコール依存症を増殖させていると思う。
アルコール依存症患者の多くは、きちんと酒蔵で丁寧に造られているような思い入れのあるお酒を、味わって楽しむようなことはしていないと思う。化学物質で機械的に作られたアルコール飲料を酔う為の道具にしているだけのはずだ。少なからず夫はそうだった。昔からお酒があまり好きではなかったのに、酔う為だけに飲んでいた。安価なアルコール度数の高いアルコール飲料を。お酒はゆっくり楽しみたい私からは、とても不思議な飲み方だった。

このまま夫が断酒を続けていけるなら…前の夫のようになるのなら…もしかしたら、やり直せるかもしれない。でも現在は、治療に成功する人は2割という確率。今は入院治療中だから断酒出来ているけど、退院したら断酒なんて無理なのでは。そもそも夫の治療に一生付き合っていく気に今はなれない。私本当に離婚するのかな。見放したら自暴自棄になって治療自体やめてしまいそう。どっちにしてもこの先、生活はどうなるのか…。

でも1ヶ月ぶりに面会して、その変化に本当に驚いた。今までは、夫はただお酒に逃げているだけだと思っていた。嫌な現実から逃れる為にお酒に溺れていろいろとやらかし、家族や会社、周りの人達に散々迷惑をかけて来た夫。泥酔による失敗で警察沙汰になった時、もう次は許せないから今後飲酒したら離婚という誓約書を書いていたのに、隠れて飲酒していた。そして飲酒運転事故まで起こして入院。でもそのお陰で、アルコール依存症を認める流れになった。 

周りからも、アルコール依存症の無職の夫となんか早く別れた方がいいと言われた。
「アルコール依存症の無職の夫」
文字にするとパンチがあるなぁ。夫のことを知らない人は、どんなお夫を思い浮かべるのだろう。ドラマに出てくるようなDV夫かな。

こんな風になる前の夫は、ずっと真面目に工場で一生懸命働いていた。不器用で営業には絶対向かないタイプ。24年間勤務した工場が突然倒産…その後転職に苦戦して職を転々とした。元々とてもお酒が弱いのに、お酒で気分を紛らわせないとやっていられないほど追い込まれていたのだと思う。
そう、こうなる前の夫は誰よりも優しい人。いつも穏やか。虫さえ殺せない…というより虫にもきちんと優しい人。道路に出てしまっているミミズやカマキリ、カエルなどを見つけたら必ずそっと捕まえて、安全な場所に放してあげる習慣は見事。一度もスルーしたのを見たことがない。人の悪口を言わない。人を見下すことなんて絶対にしない。店員さには店員さん以上に丁寧な対応。誰にでも親切を自然に心がけている人。私は今まで、何度もその優しさに安心したり救われてきたのを思い出した。
世間で言うような立派な夫ではない。でも、学歴や肩書き、社会的地位や収入とかそういうもの全てぶっ飛ばして、人として素晴らしい。

面会した夫はアルコールが完全に抜けていたので、本来の夫の姿を私に思い出させてくれた。

離婚…と考え始めたら涙が溢れてきた。
懐かしい暖かい思い出ばかりが蘇って来た。 
私はまだ決めていなかったのだ。迷いの中にいた。そしてこのまま離婚するのか、ものすごく迷い始めた。

禁酒の約束を破り飲酒運転事故まで起こした夫に腹が立ち、心底呆れ嫌気がさして、離婚一択と思い込んでいた私。その後、アルコール依存症を認めて治療を始めた夫。そして治療入院1ヶ月後には、昔の穏やかな夫に戻っていた。その姿を見て、私は離婚を迷い始めた。

私自身も、今までとは別人のような夫の姿にショックを受けて 不安で眠れなくなってしまい、救いを求めていた。目を閉じても意識が落ちない。少し落ちてもビクッとなってすぐに目が覚める。眠れないことがこんなに苦しいとは知らなかった。身体が疲れていれば眠れると思っていた。違った。心が健やかでなければ眠れないんだ。自然に眠れることがどんなに幸せか。自然になんて一生眠れないんじゃないかと思った。今までどうやって眠ってたんだっけ?
心療内科とは薬を選ぶだけの診察で、根本的には何も解決しないことを学んだ。少なからず私が受診したところはそうだった。

夫がアルコール依存症から立ち直ろうとしている姿、離婚、息子のこと…もう頭がごちゃごちゃだ。また、どうにでもなれ!という投げやりな気持ちにもなった。

そんな中 私が出会った本にこう書いてあった。
望まない現実を語るのをやめて、自分が望むことは何かを考えろと。そう!私が望んでいることは何か。本来なら一番大切なことなのに。現実に反応して振り回されていただけの今までの自分に気が付いた。

2020年初めからの数ヶ月間、現実に振り回されていろいろな感情を味わったあげく、投げやりになって全て手放してしまえ!と思っていた。そんな中、
「あなたの望むことは何か」
と問われて、ハッとした。

世の中は新型コロナ一色で、この先どうなるのかという不安が渦巻く。私の勤務先の飲食店はコロナ禍の影響で突然閉店。夫とやり直せるかもと思ったものの、現実はアルコール依存症で無職になった夫。夫の起こした事故も未解決で退院後に出頭予定。息子の進学、家のローン、生活はどうしたらいいのか、考えたらお先真っ暗…不安に押し潰されそう。

おーっと!現実を語ってしまった。そして過去の後悔や未来の不安に意識が飛んでしまっていた。嫌なことを体験しているなら、現実を語るのをやめなくては。今この瞬間に意識を戻そう。望まないことを体験して、私が望むものは何かと考える。望みを出す為に体験してるんだ。

今の私の望みは何?
すぐに出た。夫と息子と家族3人で、楽しかった頃のように笑って暮らしたい。
これが今の望みだ。余計なことは考えない!こんなに強い気持ちがあるなら、絶対なんとかなるはず!今この瞬間、食べ物もあるし、服もあるし、住むところもある。充分足りてる。大丈夫、大丈夫だよ、私。

そして、この気持ち…また父ちゃんとやり直して前みたいに楽しく3人で暮らしたいと息子に伝えると、喜んで賛同してくれた。夫が入院中の入籍21周年の記念日は、息子と2人でケーキを食べて祝った。

2020年5月
3ヶ月の治療入院を終えて退院する夫を、ルンルン気分で息子と一緒に迎えに行った。
その車中で息子が、
「こんな状況(夫が無職でアルコール依存症、しかもコロナ禍)なのにさ、楽しくアル中の父ちゃんを迎えに行くなんて、うちって最強じゃね?超幸せだよね!」
と笑った。
激しく同意!マジ無敵!

外から見たら大変な現実に直面している家族だろうと思う。でも私はなぜかなんとかなる自信があり、ケロッとしていた。なんだかコロナ禍のアルコール自粛ムードに、とても応援されている感じすらした。

そして、あの事故から3年…

2023年5月

今現在。
夫は、断酒継続している!

本当に1滴も飲んでいない。本当にすごい!飲酒欲求には炭酸水で対処。炭酸水は手放せない。
私が近くにいられないときは、抗酒剤(ノックビン)を服用してもらっている。もちろん私も断酒中。 

この3年間、飲酒運転事故の裁判やいろいろなことがあった。裁判の証言台に立った私は、裁判長と検事さんに 夫の断酒を見守り続ける自信がある!と力説した。初めて経験する、ドラマの中のようなシチュエーションだった。夫はひどく緊張していたが、私は不謹慎にもちょっと楽しんでしまった。

今、家族3人で笑って暮らしている!
望みが叶っているよ!

じゃあじゃあ、次の望みは?
アルコール依存症で苦しむ人たちに、楽しく断酒出来てる人がいることを伝えたい。成功するのは2割でしょ、じゃあ無理でしょって統計を頭に入れないで欲しい。アルコール依存症で苦しんでる話じゃなくて、楽しく暮らせてるよ!っていう話をしたい!そして一緒に楽しいことをしよう!って繋がりたい!
それから眠れなくて苦しい人たちにも、眠れるようになるから大丈夫だよって伝えたい!本当に意識次第でどうにでもなる世界だったよ!

お酒を飲まないと人と上手く話せないと思い込んでいた夫は、以前よりいい顔をしているし、素面で自分の事を発信しようとするまでに元気になってきた!
よっしゃー!!

#アルコール依存症
#飲酒運転
#創作大賞2023
#エッセイ部門








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