猫の集会。
〇〇「お、こんなとこおった」
夏鈴ちゃんが皆と同じ控え室にいないのはいつものことだが、今回は瞳月もいないとのことで集会が開かれているのは想像に難くなかった。
夏鈴「見つかった」
瞳月「……」
夏鈴「…ほらね?笑」
瞳月「…むぅ」
笑う夏鈴ちゃんに対し、瞳月はご機嫌斜めらしい。
〇〇「そろそろ撤収準備しぃや〜」
夏鈴「はーい…」
瞳月「……」
瞳月は無言。
〇〇「…瞳月はどうしたん?」
こっそりと夏鈴ちゃんに耳打ちする。
夏鈴「…どっちが先に来るかなって話してた」
〇〇「どっちが…? あぁ〜」
ここに来る前にあった出来事が頭をよぎる。
〇〇「自分の担当か、俺かってことね」
夏鈴「そう。私は〇〇さんのが絶対早いよって言ったんだけど…」
瞳月「…△△さんのあほ」
〇〇「瞳月は自分の担当のが早いと…」
夏鈴「うん笑」
なんでか、ちょっと嬉しそうな夏鈴ちゃん。
まぁ、それはともかく。
〇〇「瞳月もそろそろ撤収せんと」
瞳月「…はい」
〇〇「…△△も探しとったで」
瞳月「……」
それはわかるけど…の顔。
〇〇「…これ俺が先来たのよくなかったかなぁ?」
夏鈴「…う〜ん、どうかなぁ」
再び耳打ち。3期の担当が先に見つけてたらスムーズやったかも。
夏鈴「でも〇〇さんが遅かったら…」
〇〇「遅かったら?」
夏鈴「……私があぁなってたかも?笑」
〇〇「えぇ…」
どっちにしてもスムーズにはいかんやないか。
△△「あっ!いた!!」
瞳月「△△さん!」
一瞬、ニッコニコになる瞳月。
が、すぐ思い出したようにむくれっ面になる。
△△「探したよ…!」
瞳月「△△さんなんか知らん…!」
△△「えぇっ!?」
瞳月「全然迎えにこぉへんし…!」
△△「凄い探したんだって!」
瞳月「どうせ美青とか優にベタベタされて、しーのことなんか忘れてたんやろ…」
△△「いやいや、忘れてたらこんなとこまで探しに来ないよ」
瞳月「…ふんっ」
△△「そんなに怒んないでよ…」
瞳月「怒ってへんっ!」
〇〇「…どうみても怒ってるやんな?」
夏鈴「うん…笑」
瞳月「…〇〇さんはすぐ夏鈴さん迎えに来たもん」
△△「…そっかあ。〇〇さんは…ほら、ちょっとメンバー愛が異常な人だから…」
〇〇「なんか失礼なこと言うとる」
夏鈴「ふふ…笑」
〇〇「笑っとるー」
△△「けど、オレもしーのこと蔑ろにしてるわけじゃないよ?その、〇〇さんほどあっちこっち飛び回れてないけど…」
瞳月「……」
先輩やし、少し助け舟だしてやるか。
〇〇「瞳月、俺はやっぱ皆との付き合いも長いしさ、何となくわかることもあるんよ。△△も頑張っとるよ。ちょっと俺が凄すぎるだけやね」
親指で自分を指さす。
夏鈴「…うん。〇〇さんがちょっと変だから…。△△さんのが普通だよ」
〇〇「ナチュラルなディス!」
瞳月「……」
△△「しー?」
瞳月「…疲れた」
△△「?」
瞳月「…疲れた!」
△△「あぁ…。わかったよ」
〜〜〜〜〜〜
〇〇「怒るだけ怒って寝た…」
△△の背中におぶさって、運ばれる瞳月はくぅくぅと寝息を立てる。
〇〇「子供っていうか、もう赤ちゃんやな」
△△「こういうのってよくあることなんですかね」
〇〇「ない」
夏鈴「流石に…」
△△「ですよね〜…」
たまーに天がふざけておぶさってくるぐらいか。
△△「甘やかしすぎですかね…?」
〇〇「さぁ〜?それぞれの関係性があるからなぁ」
△△「…そうですね。ありがとうございます、見つけて頂いて」
〇〇「俺は夏鈴ちゃん探した結果やし。お礼は夏鈴ちゃんにどーぞ」
夏鈴「私?」
〇〇「子猫の面倒見てくれてありがとねってことやない?」
夏鈴「別に…、そんなつもりないし」
〇〇「夏鈴ちゃんが見られる側やったか」
夏鈴「…もぅ」
〇〇「冗談やって笑」
△△「……」
〇〇「どした?」
△△「いえ、なんでも。…長い一日でした」
〇〇「…終わった気になるんは早いと思うで?」
△△「…え?」
〜〜〜〜〜
2期一同「夏鈴(ちゃん)ばっかり構いすぎ!」
3期一同「しー(瞳月)ばっかり構いすぎ!」
〇〇「…ほらな?」
△△「……」