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みたす。

保乃「で、どうしたん急に」

今日は珍しくお仕事前に、〇〇さんがご飯につれてきてくれてる。

〇〇「ん、なにが?」
保乃「いや、普段はお仕事終わりに空いてるメンバーとかで行くやん?」

メニューを見えるように出しながら、〇〇さんはう〜ん…と唸る。

〇〇「…別に理由いる?」
保乃「別になくてもええけど…笑」

気にはなるやん笑 

〇〇「…まぁ、誕生日当日はこれと言ってなんもしてやれんかったし?写真集も出たし?お祝いというか?」
保乃「なんでそんなはてなマーク連打なん笑」
〇〇「まぁ、ええやん。メニュー決めぇや」
保乃「はいはい笑」
〇〇「何食べよかな〜」
保乃「うーん…、餃子食べたいけど匂い気になるかなぁ…?」
〇〇「これからちゅーするわけやあるまいし」
保乃「……そやな!」
〇〇「好きなもん食べ」
保乃「そーする!」

注文を終えて、〇〇さんはなんとなく気まずそうにお冷のグラスに視線を落としてる。

〇〇「日頃の労いはしとるつもりやけどさ、まぁ、普段からしすぎて、あんまり特別なお祝いって感じはないかもしれんけど…」
保乃「…なんで普段いろんな子に可愛いとか好きとか言うのに躊躇いないくせに、そういう時だけ照れくさそうなん?笑」
〇〇「別に照れてません〜!」
保乃「変な顔!笑」

照れ隠しが子どもやねん笑

〇〇「別にええやろ〜。可愛いとか好きとかは単純な事実を述べてるだけやし」
保乃「でも言うてって言ったら嫌がるやん」
〇〇「求められるとなんかなぁ…」
保乃「あまのじゃくやなぁ…」
〇〇「オカンみたいな反応止めてくれる?」
保乃「素直やないんやからぁ…」
〇〇「やめい…」

そうこうしてると、頼んだメニューがやってくる。

〇〇「はいはい、ご飯来たで」
保乃「すぐごまかす…」
〇〇「別にごまかしてへんし〜」
保乃「はいはい」

〇〇・保乃「いただきます!」

保乃「ん、お箸はい」
〇〇「あんがと」

ここはまず…。

保乃「餃子からいこ〜」

早速餃子を一口。

保乃「やっぱ餃子大正解やわ〜!」
〇〇「……」
保乃「…どうかした?」

お箸片手にこっちを見つめてる〇〇さん。

〇〇「ほんま、嬉しそうに食うなぁと思って笑」

そんなこと言う〇〇さんも、嬉しそうに笑ってて。

保乃「…なんか恥ずかしいからあんま見んといて」
〇〇「普段は見ろ見ろ言うくせに、なんで飯食う時だけ見たらあかんねん笑」
保乃「あかんもんはあかんの!」
〇〇「はいはい笑」
保乃「はよ食べんと伸びるで!」
〇〇「わかったって笑」

〇〇さんもやっと食事に手を付け始める。

〇〇「マネージャーやるまではピンとこんかってんけど、今は何となく分かるねん。若い奴に飯食わせたくなるってやつ」
保乃「若い奴って笑 保乃らそんなに歳変わらへんやん笑」
〇〇「まぁ、そやけど。こう、毎日なんというか一生懸命頑張ってるやつが、美味そうにモリモリ食べてると嬉しくなるって感じ笑 心充たされる感じがすんねん笑」
保乃「なにそれ笑 あとそんなにモリモリ食べてへんし!」
〇〇「はいはい、麺伸びるで笑」
保乃「もぅ〜!」

また1年。
こういう日々が続いたらええなぁ…って、思う。

〜〜〜〜〜



保乃「ご馳走様でした」
〇〇「はいはい、どういたしまして」

お店を出て、ぐ〜っと伸び。
お仕事頑張ろ。

保乃「あんさ…」
〇〇「ん?」
保乃「その…、もしな?」
〇〇「うん」
保乃「もしの話やで?」
〇〇「なんやねん、じれったいな笑」
保乃「…卒業してもこうやってご飯連れってくれる?」
〇〇「……保乃に彼氏が出来るまでやったらな!」

そう言って車に向かう〇〇さん。

保乃「…それやったら安心やな!」
〇〇「なんやねん安心って笑」
保乃「安心は安心!」
〇〇「わけわからん笑」

彼氏が出来るまでなら、一緒にご飯行けるし。
彼氏が出来たら、そん時はほんまのデートとして、一緒にご飯いけるやん。

保乃「たださぁ…」
〇〇「ん?」
保乃「保乃が卒業するまでに、〇〇さんに彼女出来たり結婚したりして、もう行かれへんとか言うたら分かってるやんな…?」
〇〇「……怖ぁ!?」

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