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謹賀薪嘗胆。

〇〇「いやぁ…、大晦日やね」

紅白歌合戦。
色々意見はあると思うが、なんやかんやこれに出場出来るというのは、日本を拠点に活動するアイドルとしてなかなかに大きいと思う。
今年はこの後行われる年越しのカウントダウン番組には櫻坂は出演しないため、我々の今年の締めくくりは恐らくこの控室で迎えることになるだろう。

天「〇〇さんは年始は実家帰んの?」
〇〇「どうすっかね〜。どっちでもええけど」
天「え〜、帰ろうよ〜。タイミング合ったら向こうでも会えるや〜ん」
〇〇「向こう居る間くらいは家族水入らずで過ごさんかい笑」
夏鈴「……うちは〇〇さん来たら喜ぶと思う」
〇〇「…お父さん年末年始くらいは娘とゆっくりしたいやろ! 年末大変そうやったし労ったって」
夏鈴「…〇〇さんも一緒に労えばいいじゃん」
〇〇「妙やろ、それは…」
保乃「で?初詣いつする?どこ行く?」
〇〇「しれっとスケジュール押さえに来んのやめぇや…」
玲「せっかくのお休みだし、旅行とかいいんじゃないですかね〜、鹿児島とか笑」
〇〇「もう笑ろてもうてるやんけ笑」
麗奈「どこもいっぱいだし、年始は東京でゆっくりしたらいいと思いますよ♡」
〇〇「…一番リアルやけど、気ぃついたら海外に連行されてそう」

梨名「…年末も相変わらずやなぁ」
里奈「…だね〜。んでこっちは…」


瞳月「…………」
美青「…………」

美羽「…なに、牽制始まってる?」
優月「どっちも切り出す勇気ないだけかな〜」
愛季「進展はなさそう…、あ…」
優「△△さーん!」
瞳月・美青「!?」
△△「ん、なに?」
優「△△さんってねんっ!?」
瞳月「抜け駆けは許さんで」
美青「何の悪気もないのは分かるけどダメだね」
優「ん〜〜!?」
△△「……?」

優月「…連れてかれちゃった」
美羽「…誘拐現場?」
愛季「言い方が悪いなぁ〜笑」
△△「なんだったの、あれ」
美羽・優月・愛季「……さぁ?笑」


梨名「…あっちも気になるけど」
里奈「ん?あぁ、ひかるが小競り合いに参加してないんだ」
梨名「なんかめっちゃ微笑ましげなんも気になる」
里奈「…ひかる?」
ひかる「ん?」
里奈「いいの?あれ、参加しなくて」
ひかる「……〇〇さんは年始は私と過ごすってもう決まってるからね」
一同「えっ!?」
梨名「いや、本人も驚いとるけど」
ひかる「証拠もあるから」

スマホを操作するひかる。
そこからは音声が流れる。

ひかる『あ〜、年末年始くらいひかると過ごしたいなぁ〜』
〇〇ジジッ『わかったっ』ジジッ

〇〇「怖っ!!どっから引っ張ってきてん!?」
ひかる「YouTube用に撮ってた映像素材に入ってました笑」
〇〇「編集下手くそか!切り取り方めちゃくちゃ違和感あるやんけ!」
ひかる「証拠は証拠やけ」
〇〇「異議あり!証拠は捏造です!」

途中で〇〇「あの〜、〇〇くんいます?」
マネゴト〇〇「はい! お、〇〇さん!」

控え室の入り口から、乃木坂のマネージャーさんが声をかけてくる。

マネゴト〇〇「ちょっと行ってくる!」
一同「あ、逃げた」

人聞きが悪い!

途中で〇〇「…大丈夫でした?なんか異様な雰囲気だけど…」
マネゴト〇〇「あ、全然大丈夫です、むしろ助かりました…」
途中で〇〇「…?」
マネゴト〇〇「いえ、こっちの話です。どうかしました?」
途中で〇〇「あぁ、急に申し訳ないです。うちの池田がね」
瑛紗「お疲れさまです!」
マネゴト〇〇「お疲れさまです。あぁ、ちょっとまってくださいね」

俺は控室に振り返る。

マネゴト〇〇「夏鈴ちゃん〜」
夏鈴「?」

俺に呼ばれてやって来た夏鈴ちゃんに、池田さんが会釈する。

瑛紗「お疲れ様です〜」
夏鈴「お疲れ様〜」

2人は廊下に出て、話し始める。
何となく聞いてるのも悪いので、俺は〇〇さんに話しかける。

マネゴト〇〇「10年連続、改めておめでとうございます」
途中で〇〇「ありがとございます。櫻坂さんもおめでとうございます。また年末ここで会えるのをうれしく思います」
マネゴト〇〇「…来年は日向の子もここで会えるといいですね」
途中〇〇「ですね…。うちも毎年、大丈夫だと言い聞かせながら、ヒヤヒヤとします…」
マネゴト〇〇「…まったくです。出来ればもうあの時みたいな苦汁は辞めたくないもんです」
途中〇〇「…俺らも驕らず頑張ろうと思います」
マネゴト〇〇「俺らも頑張ります。来年もよろしくお願いします」
途中〇〇「こちらこそ、よろしくお願いします」



控室一同(早く帰ってこーい!!)


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