これみよがし。
〇〇「おー!夏鈴ちゃんニット帽出来たんや!?」
夏鈴「…うん笑」
ここしばらく、夏鈴ちゃんは編み物に凝っていて、よく救護室や別室、移動中に黙々と編むのが日課になっていた。
今回のミーグリでは出来上がった猫耳ニット帽を装備して、ファンとの交流を楽しむ模様。
夏鈴「どう?」
〇〇「どう?どれについて?」
夏鈴「全部」
〇〇「そう言われたら全部いい感じよ?笑」
夏鈴「聞いた甲斐ない…笑」
〇〇「そりゃすいませんね笑」
夏鈴「……可愛い?」
意地悪したくなる問い…。
〇〇「可愛いで…、ニット帽」
夏鈴「……」
ボスっと猫パンチを繰り出す夏鈴ちゃん。
〇〇「ウソウソ、夏鈴ちゃんが可愛いで」
夏鈴「…言わせたみたいじゃん笑」
〇〇「言われたなかった?」
夏鈴「…なんか今日意地悪…」
〇〇「男は好きな子に意地悪したくなるんやで」
夏鈴「……好きなの?」
〇〇「好きやで?」
そうやって笑顔になるところを見ると、ついそういう言葉を口にしてしまう。
あんまり良くないかもしれないけど。
夏鈴「上手に出来てる?」
〇〇「うん、お手製とは思えんよ」
夏鈴「…笑」
褒めて褒めてモードやな。
夏鈴ちゃんは時々そういう時がある。
髪色変えたり、髪型変えたり、何か頑張ったり、挑戦したり、そういう時。
メンバーにとってはお馴染みの甘えん坊。でもファンの皆に見せるのはそういう時ぐらいかな。そんな時は皆も盛大に褒めて上げてほしい。
夏鈴「ん」
〇〇「ん?」
夏鈴「……」
軽く頭をこちらに寄せる夏鈴ちゃん。
うーん、まぁ、たまにはいいか。
〇〇「可愛いね〜」
ニット帽越しに、軽く撫でてみる。
夏鈴「……」
傍から見てても嬉しくなるくらい、ニンマリする夏鈴ちゃん。
〇〇「皆も褒めてくれたらええな〜?」
夏鈴「う〜ん…」
〇〇「ん?」
夏鈴「ううん…」
〇〇「?」
褒めてもらえたら勿論嬉しいけど。
好きって言われたの、嬉しいなって。