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欲。

〇〇「ん、オッケー。こんなもんでどう?」

撮った写真を確認してもらう。

夏鈴「うん。ありがとう」
〇〇「みんなまたびっくりするんやない?」
夏鈴「ん?」
〇〇「髪色、また変わってるって笑」
夏鈴「あぁ…笑」

いたずらっ子みたいに笑う夏鈴ちゃん。

夏鈴「ちょっと反応楽しみかな…」
〇〇「ここまでずっとちら見せ程度やったしな笑」
夏鈴「…喜ぶかな?」
〇〇「喜ぶんやない?シングルのイメージの時も皆大騒ぎやったやん?」
夏鈴「…そっか。喜んだ?」
〇〇「ん?」
夏鈴「…〇〇さんは?」
〇〇「俺?」
夏鈴「喜んだ?」
〇〇「…そうね、新しい一面がまた見れて嬉しかったかな」

いつもいろんな顔を見せてくれるから、飽きることはないなって思う。
表現も、演技も、個性も、ビジュアルも。

夏鈴「…ふ〜ん笑」
〇〇「…なに?笑」

またいたずらっ子みたいに笑う。

夏鈴「…もうすぐみんなに見せちゃうけど」 
〇〇「…けど?」
夏鈴「……いいの?」
〇〇「……いいの、とは?」
夏鈴「……いいんだ?」


もったいぶった言い方。

〇〇「…笑」
夏鈴「なーんで笑うの」
〇〇「夏鈴ちゃんって、結構独占欲あるやんな笑」
夏鈴「え〜、そんなこと…」
〇〇「天の写真とか、瞳月の写真とか、そこさくでも見せるの渋ってたやん笑」
夏鈴「…自分にしか見せないものって…やっぱいいなって思うし。…特別って、やっぱり嬉しいし」
〇〇「…もし見せないでって言ったら、見せるのやめんの?」
夏鈴「それは…無理だけど」

ちょっとムスッとする夏鈴ちゃん。

〇〇「けど?」
夏鈴「……ちゃんとお願いしてくれたら、もうちょっと……待つ」
〇〇「笑」
夏鈴「また笑う…」
〇〇「ごめんごめん笑」

すっかりむくれてしまった夏鈴ちゃんに謝って、改めて。

〇〇「もうちょっと、独り占めしたいかな」
夏鈴「……」

夏鈴ちゃんはどことなく嬉しそうに、踊り場の端に座り込む。

夏鈴「……じゃあ待つ」
〇〇「ありがとう笑」

そんな夏鈴ちゃんを見て、一つ思う。

〇〇「俺のスマホでも写真撮ってええ?」
夏鈴「……ちゃんと言ってくれないならやだ」

そういって微笑む。

〇〇「…夏鈴ちゃんの写真、みんなに見せる前に撮りたいな〜」
夏鈴「……笑」

YESもNOも無いけど、その表情で。

しょうがないなぁ。

って言ってる気がした。


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