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超絶に分かりやすい積立NISAの説明 その1

最近、積立NISAが流行っていますが、その仕組みを理解している方は少ないと思います。

「S &P500、もしくはオルカンに毎月同額を積み立てていたら、将来、積立累計額の3倍、4倍になって受け取る事ができて老後問題は簡単に解決!」という事も聞きますが、本当にそうでしょうか?

積立NISAの仕組みを超絶に分かりやすく解説しますので、一度考えてみてください。

【パターンA】

リンゴの価格が上がろうが、下がろうが毎月10,000円分のリンゴを購入し、購入したリンゴを倉庫に保管していくイメージで考えてください。

<1ヶ月目>
リンゴ1個あたりの値段が100円の時に10,000円分購入します。そうすると、100個のリンゴを購入する事ができます。購入した100個のリンゴは倉庫に保管します。

<2ヶ月目>
リンゴ1個の値段が値下がりし50円になりました。その時に10,000円分購入します。そうすると、200個のリンゴを購入する事ができます。それも倉庫に保管します。
前月に購入した100個のリンゴが既に倉庫にありますので、倉庫にあるリンゴの合計は300個になります。

<3ヶ月目>
リンゴ1個の値段は50円です。その時に10,000円分購入します。そうすると、200個のリンゴを購入する事ができます。それも倉庫に保管します。
既に倉庫にあるリンゴの個数は300個であり、今月購入した200個のリンゴと合わせると、倉庫に保管しているリンゴの総数は500個となります。

<4ヶ月目>
リンゴ1個の値段が値上がりし200円となりました。その時に10,000円分購入します。そうすると、50個のリンゴを購入する事ができます。それも倉庫に保管します。
既に倉庫にあるリンゴの個数は500個であり、今月購入した50個のリンゴと合わせると、倉庫に保管しているリンゴの総数は550個となります。

<5ヶ月目>
リンゴ1個の値段が値下がりし100円となりました。その時に10,000円分購入します。そうすると、100個のリンゴを購入する事ができます。それも倉庫に保管します。
既に倉庫にあるリンゴの個数は550個であり、今月購入した100個のリンゴと合わせると、倉庫に保管しているリンゴの総数は650個となります。

5ヶ月目に、倉庫に保管している650個のリンゴを全て売却します。

5ヶ月目のリンゴ1個あたり値段は100円ですので、
650個×100円で65,000円で売価します。

650個のリンゴの購入費用は
10,000円×5ヶ月で50,000円です。

従って、このケースでは、15,000円の利益が出ます。

これが積立NISAの仕組みであり、推奨される理由です。

株式等の値段が上がろうが、下がろうが、一定額を買い続ける事で購入単価を下げる事ができ、結果として利益が出やすい、というドルコスト平均法という仕組みを用いた投資になります。

パターンAを見てください。

1ヶ月目に1個あたり100円だったリンゴ(株式)が2ヶ月目、3ヶ月目と50円に値下がりしました。その後4ヶ月目に200円に値上がりし、5ヶ月目に再び100円に値下がりしました。そして5ヶ月目に売却しました。

通常の株式投資の場合は、100円で買った株は例えば150円等、当初の価格より上がったタイミングで売らなければ利益は出ません。しかし、ドルコスト平均法を用いた積立NISAの場合は、そうではありません。

当初100円で買ったリンゴを5ヶ月目に同額の100円で売却しても利益が出ます。

これは、売却までの間にリンゴ1個あたりの値段が上下し、値段が下がった時に多くリンゴを購入できている為です。この方法で積み立てを15年継続すると、過去の統計でいうと元本を割るリスクが0に近づき、その後はプラスに転じる可能性が高いといわれています。


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