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日本は、インフレに向かわざるをえない 2

老後の年金問題について考えてみても、日本は今後インフレに向かうであろう事が予想されます。

年金のざっくりとした問題点は、人口減少、特に働き手世代の減少により、年金に当てる財源が不足するため、年金財政の維持が難しくなる、という内容です。

私たちが毎月支払っている年金保険料は、自分のための積み立てではなく、現在年金を受け取っている方の財源に当てられます。これを賦課方式と言います。

賦課方式での年金財政を維持する為には、基本的には、保険料を支払う人の数が年金を受け取る人の数よりも多い状態でなければいけません。

賦課方式以外にも年金財政を構成する要素はありますが、基本的な条件としては、これが必須です。

ご承知の通りで、今後の日本は少子高齢化がさらに進みますので、年金財政はより厳しくなる事が予想されます。

そこで、インフレを起こすとどうなるかというと、

国が年金として支払わなければいけない額(日本円の額)の価値が下がりますので、支払手としては有利になるわけです。

また、日本は対外資産といって、外貨建ての資産を多く保有しています。

例えば、米ドル建の対外資産を考えてください。

インフレになると、円の価値が下がりますから、相対的に円安になる可能性が高いです。

そうなると、国としては、価値が下がった円で年金を支払い、一方で円安により、保有している外貨建ての資産の価値は増えますので、財政状況は良くなるという仕組みです。

また、前述のように、インフレになれば、いわゆる国の借金も目減りしますので、国としては、インフレは歓迎すべきもと、と言うより、インフレにならないと困るのではないか、と考える事ができるかと思います。

これは、私が憶測で言っている訳ではなく、事実を元に論理的に考えた結果です。

このように、将来的に国がどのような方向性に舵を切るかを考えながら、長期的な視点での運用、資産形成をする必要があります。


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