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【#235】ゲーム事業で大躍進!DeNA株の魅力と投資戦略

こんにちは。今、株式会社ディー・エヌ・エー(以下、「DeNA」)が話題になっています。先日、2/7(金)に株式市場が閉まった後の決算発表で、ゲーム事業の売上収益が505億8,100万円(前年同期比29.4%増)、セグメント利益はなんと210億2,600万円で、前年同期比が8,126.8%増というとてつもない数字を叩き出しました。早速PTSの市場で株価が反応、当日の株価に比して+264と大きく値上がりしています。

この大幅な収益改善に寄与したのは昨年10/30にリリースしたケモントレーディングカードゲームポケット、いわゆるポケポケです。

昨年以下のフリー記事でも触れましたが、契約がレベニューシェアであり、その収益が大きく今回の決算にも寄与したことが正式に数字として現れました。

今回の記事では、これまでDeNA株に触れなかったけど興味がある方、DeNA株を見ていたけどポジションをとっていなかった方などに向け、年末のIRから今回の決算発表で段階的に明らかになってきた重要ポイントの解説を交え、今後のDeNA株の推移を予想する記事を私なりの視点で書いていきます。
※この記事は明確にポジションを取る記事です。株式投資に関する記事なので、内容をご覧いただいた上で投資判断をされる場合はあくまで自己責任であることをご理解いただいている方のみ、ご購読いただくようお願いします。

●DeNAの株価推移

まず現在の株価から確認しておきましょう。

2/7(金)の終値は3,032円となっています。10/30にポケポケがリリースされ、画像の中で最初の白丸で囲っている箇所はポケポケのダウンロード数が数日で世界3,000万DL達成という速報が来た際の収益期待に関する思惑による上昇。2つめの白丸はDeNAからポケポケの契約がレベニューシェアであることがIR情報として正式に発表されたことによる上昇です。レベニューシェアとは、ユーザーの課金額をDeNAが一定の割合に応じて収益として受け取るという契約のことです。

まず最初の白丸の段階ではこのレベニューシェアかどうかという点については明確になっておらず、そうだと良いなということで株が買われていたわけです。いわゆるゲームセクターらしい思惑上げだったわけですね。ただ、11月に行われたDeNAの第二四半期の決算発表では、今期の決算予想について合理的な予想が不可能であると公表がされていました。ある意味、この発表が思惑をよんだわけですね。

そして、2つめの白丸。12/26付でDeNAが正式にIR情報を公表。ここでレベニューシェアであることが発表され株価は大きく上昇しました。

そして、現在はというと、先週末の2/7(金)の市場が閉じた後に第三四半期の決算が発表。驚くべき数字が発表されたという状況です。


●ポケポケ周りの情報整理

では、なぜDeNAがレベニューシェアという契約ができたのか。世界最強コンテンツのポケモンですから、ゲームを開発する会社からすると他社IP利用でレベニューシェアなんて、夢のような話ですよね。それを理解するために、ここでポケポケ周りの情報も整理しておきましょう。ポケポケというより「ポケモン」に関する情報を整理しておいた方がわかり良いと思うので以下にまとめます。

まず、ポケモンを理解しようと思うと株式会社ゲームフリーク、任天堂株式会社、株式会社クリーチャーズ、株式会社ポケモンの4社について知っておく必要があります。ちなみに、ゲームフリークはポケモンの生みの親の田尻智さんが創業して初期のポケモン赤緑を発売元を任天堂として出した、など時系列で見ていくと理解も深まります。ポケモンは、元々ゲームフリークと任天堂が協力して世に出したもので、その後コンテンツの爆発的なヒットもあり法人別の役割分担が発生しているということなんですね。なお、アニメのポケモンの主人公がサトシなのは、田尻智さんが生みの親だからなんです。この辺りの関係性を紐解くと1つ記事が書けそうなくらいなのですが、今回の趣旨に直接関係しないので割愛します。

各社の関係性は以下の通り。

各社の主な役割
株式会社ゲームフリーク:メインシリーズポケモンゲームの開発
任天堂株式会社:ポケモンゲームの発売元、株式会社ポケモンの主要株主
株式会社クリーチャーズ:ポケモンカードゲームの企画・開発・制作、3Dモデリング・モーション制作
株式会社ポケモン:ポケモン関連事業の総合的な管理、ライセンス事業の展開
株式会社ディー・エヌ・エー:モバイルゲーム開発・運営、「Pokémon Trading Card Game Pocket」の開発

これら5社の協力関係により、ポケモンフランチャイズは多様な展開を実現し、世界的な成功を収めています。2024年3月末時点で、ポケモン関連ゲームソフトの累計出荷数は全世界で4億8000万本以上に達しています

perplexityによるまとめ

そしてDeNAはどんな関係があるのかというと、任天堂と資本業務提携を結び、現在は合弁会社を作っています。

2022年11月8日、任天堂株式会社とDeNA(株式会社ディー・エヌ・エー)は合弁会社「ニンテンドーシステムズ株式会社」の設立を発表しました12。この合弁会社の主な目的は以下の通りです:任天堂のビジネスのデジタル化強化
ユーザーとの関係性をより深めるための研究開発と付加価値創造

ニンテンドーシステムズ株式会社の概要:設立日:2023年4月3日
資本金:50億円
出資比率:任天堂80%、DeNA20%
所在地:東京都
代表取締役社長:佐々木哲也氏

この合弁会社は、任天堂の特定子会社となり、ニンテンドーアカウントを基盤とした様々なサービス開発の経験を活かして、任天堂のデジタル戦略を強化することを目指しています34。2024年にDeNAデジタルプロダクションが「株式会社ポケモンカード・ディー・スタジオ」に社名変更し、その役割として「Pokémon Trading Card Game Pocket」の開発を担当することになりました。これは、ポケモンフランチャイズにおけるDeNAの役割の拡大を示しています。これらの動きは、任天堂とDeNAの長年にわたる協力関係の発展を示すとともに、デジタル化とモバイルゲーム市場への注力を反映しています。

perplexityによるまとめ

DeNAは任天堂にとって非常に重要なパートナーであると認識をされており、世界最強コンテンツであるポケモンというIPの利用ばかりか、任天堂の他のIPの活用についても可能性があるという立場なのですね。今回のポケポケの大ヒットでその立場をより強固なものにしたと感じます。

●年末IRと決算発表

さて、これまでの株価の推移とDeNAの立場がわかったところで、これまでの発表で何が明らかになってきたのか、ということをより具体的に見ていきます。

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