ホワイトカラーによるアート業界の支配と文化破壊
最近、大河ドラマのべらぼうに嵌っている。
出版業の蔦屋重三郎が主人公のドラマだ。
このドラマの重要な鍵として浮世絵がある。
日本の絵を語る上で重要な文化である。
江戸時代中期は浮世絵全盛期といえる。
そんな浮世絵も明治時代には衰退してしまう。
写真技術の登場である。
浮世絵はそれまで、風景やニュースなどを視覚的に彩ってきたが、写真の写実性に敗北する。
これと同じことが現代で生成AIによってなされるのではないかと危惧する。
写真も生成AIも共通点がある。
これらは、いわゆる頭脳労働、すなわちホワイトカラーの得意とする領域であることだ。
世界を牛耳るのはホワイトカラーなので、写真も生成AIも彼らから歓迎される(た)だろう。
ホワイトカラーは舌なめずりをしながらブルーカラーのクリエイティブを奪おうと躍起になっている。
日本はAIに対する規制が緩い。
これによって、海外の企業が続々と参入し、文化を破壊する一方で、企業参入によって、経済は一時的には潤うことだろう。
こうなっては日本文化は粉々に破壊され尽くす。
日本のアートは頭だけの贋作で埋め尽くされて本物のアートはなくなるかもしれない。
最悪の事態を危惧するばかりである。