川上弘美さんの「どこから行っても遠い町」を読みました。
相変わらず、親しみやすい文体と場面展開・・・。
川上さんの作品を読ませていただくときにいつも思います。
内容は家族の死や不倫や結婚や恋愛などで、日常茶飯事というか、どれも現実的で生々しいものに感じました。
ちょっと複雑な人間関係も美化せず、淡々と描いてるところが、誰しも孤独や寂しさを埋める術を探し求める真実をうまく表現してらっしゃるなぁと感じます。
そんなことを考えてるときに、ちょうど回してた洗濯機の脱水が止まりました。そしたら、つけ置きして予洗いした後、普通に洗ったズボンが、洗いあがりに完全に裏返ってました。(^-^;
普段ネットに入れて回すのでそんなことないし、ネットに入れてなくて半分くらい裏がえるものは今までもありました。
でも腕を通して引っ張り出さないと裏返らないような細長いズボンが、両方とも見事に裏返ってました。
ちょうど読んでた本の内容が、常識的に生きればあり得ないことを含んでて、でも実は表に出なくても十分にあり得ることだなんて思っていて・・・・。
そのズボンをまた表に返しながら、急に笑えて来たのでした。
一番驚いたのが一人で笑ってる自分がいたこと。
たまに起こる非日常的な些細な出来事、日常的な不安や生活のあやうさ、普遍的な人を求める人の心、常識や法律をはみ出て追い求める欲望・・・・。
それらのなかで、この読書に足りなかったピースが、読了直後に偶然そろってしまったみたいな不思議な感覚が一人笑いになってしまったみたいですねぇ・・・(笑)