~卒業設計案6~都市の陸の孤島
こんにちは、今日は卒業設計案の陸の孤島について書いてみようと思います。
まず、陸の孤島という表現についてです。自分の中ではとても当たり前なのですがそれを一旦言語化してみます。
陸の孤島とは周辺に何もない場所を指すのではなく、交通などの便が非常に悪く手間がかかる場所のことを指します。
このような場所が東京にあると思います。その場所はおそらく川の中州や住宅街にあると予想されます。おそらくそのような場所には最寄駅がたくさんあるすべての駅からちょっと遠い不便な場所であると想像できます。
この、都市にある陸の孤島を探して設計してみようかなと考える案がこの設計案です。
駅を中心に同心円を広げていき、重ならない場所を探してそこを敷地にするという提案です。その場所では駅から遠いので喧騒のない静かな場所があると思います。
加えて、そこにいくまで多くの道があります。その道もまとめて設計するというのが本提案です。
まずはこの陸の孤島部分に人が集まるようなコミュニティセンターを作ります。これはてきとうに決めたのでまだ考えます。
次にそこのコミュニティセンターに向かう道を探索して考えます。道には急ぐ人が使う最短距離の道、子供が安全に使える安心な道、少し遠回りだが面白い遠回りの道、雨の日に傘をささずに歩ける傘の道など多くの道を設定します。この道のバラエティとエレメントが設計の肝だなと思います。なのでここもまだ考えます。
つまり、様々な体験を生む道とそこの道を常に使う人が生まれる建築物の設計が本提案となっています。
最終的な提案についてはまだ未定ですが、この案が一番面白いかなと思います。
サイトスペシフィックな一面とマイナスをプラスに変える建築の力の2つが問われる面白い案になりそうだと思っています。
ちなみに、「卒業設計で考えたこと。そして今」という本で有名な建築家の卒業設計について書かれている本がありますが、この本を読むと、場所に着目したり、携帯とプログラムだったり、社会情勢だったりにフォーカスするものが多いです。
さらにその練度が非常に高く、コンペなどにはない一発案的でないようなものが多い印象を受けます。(塚本さんのFLOATとかはコンペ的な雰囲気がありますが、)
この練度というものはどれだけその建築の重要なポイントを深く読みとくかということがポイントな気がします。
現に、建築の中身自体についてあまり考えていない卒業設計も多く存在しています。青木淳さんは完全に場所にこだわりを持っていたり、石上純也さんは光と透明ということについて深掘りしたりとプログラムはよくわからないが、面白い提案など多くあります。
今回の卒業設計案は以上です。読んでいただきありがとうございました。