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短いお話「虹」

ある日、見上げた空にはキレイな虹がかかっていた。
ふと君を思い出した。
最後に見たのは泣いた顔だったのに、今思い浮かんだのは笑顔の君だった。
君が堪えきれず流した涙は、溢れだしたらともらなかった。
そんな君を見て僕は抱きしめることしかできなかった。
なのに君はありがとうと呟いた。
電話が鳴った。君からだった。優しい声がした。
虹が知らせてくれた君の笑顔。
いつまでも大切にしたい君の笑顔。
僕が守ると決めた日、虹が広がる空がそこにあった。

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