1960年代のアメリカで、それまでの主流派ケインズ主義経済に対抗して、ミルトン・フリードマンらが主導したのが市場原理主義に基づく新自由主義経済だった。 その新自由主義経済の最初の実験台になったのがチリだ。チリでは1970年、史上初の選挙で実現した社会主義のアジェンデ政権が登場したばかりだった。 世界有数の規模を誇る銅山を国有化するなどチリの社会主義的政策を嫌ったアメリカは、新自由主義経済を実現するためにピノチェトのクーデターを資金的にも軍事的にも支援したのだ。
10数年前、初めて阿部さんと下北沢で会ってお話ししたことを今も懐かしく思い出す。米国西海岸で学生生活を送っていた彼女はまだ20代で、かくも爽やかで知的好奇心にみちた若い人が、チンドンや僕らの活動に興味を寄せてくれたことが嬉しかった。 それから長らく彼女は日本に通ってフィールドワークし続けた。博士論文が仕上がったというだけで凄いと思っていたら、その後まず米国で研究書として刊行された。米国の学会の査読はとても厳しいそうだが、そのような環境で、チンドン研究の本が刊行されただけで
THE FOOLS ! これ以上愚直にロックを生きた者たちがいただろうか? 時代に抗い無頼の筋を通し続けたロックンローラー 伊藤耕、川田良、そして仲間たちの「愚か者たちの歌」 この映画は彼らが生きた証であり、また墓碑銘でもある。 ロックという生き方…。 そんなフレーズは随分前から色褪せた写真のように、心の引き出しに仕舞い込んでいた。 だが、奴らは違った。 その筋金入りの無頼派のゆえ、自ら商業主義のワナから免れ、また弾かれたのだろう。 確かにフールズ以前から二人はトラブルメー