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「アオのハコ」2期のOPが良すぎる件
昨年の秋からジャンプで連載されている「アオのハコ」がアニメ化されて、この1月から新OPが放映されている。
「アオのハコ」は、中高一貫のスポーツ強豪校を舞台にした青春ラブストーリーだ。男子バドミントン部の猪股大喜が、女子バスケットボール部の先輩・鹿野千夏に片思いをするところから物語が始まる。千夏との同居や幼馴染・蝶野雛との関係を、恋愛や部活に奮闘しながら、繊細に描かれている。
(ここからはストーリーの核心部分について言及します)
2期のOPEDのテーマは蝶野雛の想いだと考えている。1期の最終12話から、蝶野雛が猪股に猛接近を仕掛けている。
雛は猪股の千夏先輩への思いに気づいていながら、アタックを開始した訳だ。猪股は千夏先輩に気持ちが傾いているのに、無理かもしれないと頭の片隅では思いながら、それでも自分の好意を少しずつ伝え始めている。
OPの歌詞に、それがよく現れている。
たぶん実らない恋かもね
じつに情けない愛だよな
もう、嘘にしてしまうには大きすぎて
また好きだと気づいて傷ついて
ダメかもしれないけど、無かったことには出来ないくらい自分の気持ちも大きくなっている「蝶野雛」の気持ちそのものだなと感じた。
でも次のフレーズでは、そんな「叶う」「叶わない」に構わず、猪股のひたむきな生き方に惹かれたんだということを思い出して、自分の気持ちに正直に生きていくんだという決意とか覚悟が読み取れる。
しかたない恋かもな。
しかし、わるくない恋なのだ
あなたの生き方や夢を追いかけていたい
見ていたい
こういったタイアップ曲は「アオのハコ」の作者以外のアーティストがこのアニメのテーマだったり、核心的な部分だったりを見事に描いている。
自分はそういうところを、素人ながら読み取るのが好きだ。原作者が漫画で紡ぎ出したストーリーを、アニメ制作者たちが映像化し、声優が声を吹き込み、そしてアーティストが音楽で表現する。
この芸術家たちが互いに互いの仕事を尊敬してできる作品を見ることができて本当に嬉しい。