君たちは何を描くか
希望を、軽々しく描けなくなっているように思う。高度経済成長期の猛烈さも、バブル期の熱狂も遠く彼方に過ぎ去り、いつまで失われた数十年はつづくのか。デジタル敗戦、非正規雇用の増加、止まらない少子化、先が見えず、そこはかとない不安感。国民がひとつになって、ひとつの方向に向かうような時代じゃない。中途半端に壊れたこの国で、この世界で、何が求められているというのか。
2018年の秋頃から、海外のネットで「Doomer」というネットミームが流行りだした。意味は端的に言えば、「世界や未来に希望を失った若者」
「アメリカのさとり世代」。友人や恋人関係を諦め、厭世的で、昔のゲームが好きで懐古主義に閉じこもる。そんな暗さの浸透を、映画「JOKER」の世界的大ヒットが証明しているよう思える。一方で、「トップガン・マーヴェリック」のような明るい映画も空前のヒットを記録。明るさへの憧憬も、同時に存在する。
要は、
「希望を持ちたいが現実は厳しく、また、生きる方向性が見えない」
親世代の人生の正解をなぞることは困難であり、必ずしも幸福とは思えず進歩も希望も見えない。うまく成功の船に乗れたとしても、途中で降ろされるかもしれないし、難破して沈むかもしれない。誰しも、誰にでも自助努力でどうにかしろと、社会的要請がある。
転職しろ、キャリアアップしろ、副業しろ、独立も視野に入れろ、投資しろ。企業が、国がお前を面倒見切れるとは限らないぞ、そう言われているようで、皆、不安を抱えながら生きている。
希望を、軽々しく描けなくなっているように思う。
ならば、私は何を描くか。
その問にハッキリと答えられるようになった時、何が眼前に広がっているだろう。それを楽しみにしながら、これからもnoteを欠かさず書いていく。
ネタに困って、意識高い系な文章を捻りだしてしまった。罪滅ぼしにおススメの書籍を紹介しよう。
作者は「むめい」さん。
作品は「カッラフルなエッッブリデイ」。生きるって、バカバカしくて愛おしい。肩の力を抜いて、思いっきり笑えるギャグ漫画です。