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ゴルフから野球のピッチングに活かせるコントロールに関する気づき(2)

・スライダーのリリースと軌道


右利きの投手がスライダーを投げる場合、リリースポイントでボールが指から離れた瞬間、ボールは体より右側に出ないという点が重要である。リリースポイントからキャッチャーに向かって一直線に進み、そこからボールが横にスライドしていく。このときの直線的な進行は、ボールのスピンと空気抵抗がバランスしている状態だ。一定距離を進んだ後、ボールがスピンによって軌道を変え、キャッチャーの構えた位置に向かって横に曲がる。
この軌道は、初めはまっすぐ進むけれど、最終的に狙った方向へ曲がるという特徴を持っている。

・パターの軌道
ゴルフのパターでも、同じようなプロセスが見られる。パターでボールを打つとき、初めは真っ直ぐ打ち出すが、ボールが転がる途中でグリーンの傾斜や速度に影響され、最後にはカップに向かって曲がり始める。打ち出しの直線的なラインがしっかりしていないと、狙ったラインに乗せることができないが、正確に打てば、傾斜によって適切に曲がって目標に近づく。

・共通点
直線的な打ち出し・リリース
どちらも、最初の部分はリリースや打ち出しが非常に重要である。野球のスライダーでは、ボールを体の前からまっすぐキャッチャーに向けてリリースすることで、正しい軌道が描ける。同じように、ゴルフのパターでも最初の数フィートはできるだけ直線的に転がる必要がある。

・軌道の予測と制御
スライダーは、途中から曲がることが分かっているため、ピッチャーはその曲がりを予測してリリースする。パターでも、グリーンの傾斜を読んで、その後の曲がりを見越して打ち出しのラインを設定する。どちらも最初の段階でまっすぐに進み、その後自然な力で曲がり始めるため、予測する能力が求められる。

・リリースや打ち出しの正確さ
野球のスライダーで重要なのは、リリースポイントがブレず、まっすぐ投げ出すこと。パターでも、まっすぐに打ち出す技術が正確であることが求められる。どちらも、初動が狂うと曲がり方や最終的な目標が大きく変わってしまう。

このように、スライダーとパターのラインに関する共通点は「直線的に動き出して、ある時点で自然に曲がる」という軌道コントロールの部分にある。両者ともに、最初の直線部分をいかに正確にコントロールできるかが成功の鍵である。

シュートやツーシームとスライスライン

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