みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。 感想
●本を読む目的:
色々な背景・考えをもった人と仕事をしていくことについて、考えを深め実践方法を知るため。最近は自分がいかに辛いかばかりを考えてしまっていたが、それは他の人も同じはずだし、その上でどうやって成果を出すべきか。また、自分の上長は何を考えてコミュニケーションをとっているのかなどを考えた方が良いと感じた。
●印象に残った内容:
課題を分離した上で、共通の課題は協力して解決する
以前「嫌われる勇気」を読んだ際に「課題の分離」の概念を知った。他人を変えようとしない、人間関係の問題を解決するためには良い考え方だと感じたが一方で仕事では活用しづらいなーとか、少しドライだなーと感じた。
本書では、「課題の分離」はその後の協力(共通の課題の解決)のための前提であると説いている。
共通の課題になるのは①どちらかから明文的に「相談」「依頼」があったり、②どちらかが迷惑を被っている場合に③共通の課題であると認識がなされた場合であり、その場合は理性的に解決策を検討していく。
「広く」「長い」目線で考える
本の中でも挙げられていたが、育児で残業しない、遅刻・早退が多い社員に対して、不平不満を言うのではなく、「広く」「深い」視点で考えることで「1年後には通常通りの勤務ができるようになる」や「在宅勤務であればもう少し働くことができる」といった具体的な解決策の提案だけでなく、「育児」という地域社会、あるいは国家みたいはより大きな共同体に対して貢献しているという考えを持つことができる。(、、、なかなか達観しすぎてなかなか難しいけども)誰もがいろいろな立場を背負っており、それぞれの立場で、共同体への貢献をしている。という視点は持っておきたい。
「共感」と「同情」は異なる
同情は”同”の文字が示す通り、相手と同じ考えや感情を持ってしまうこと。セルフモニタリングをして、相手の感情にあてられて自分も苦しくなってしまっていないかを常に考える。共感は「技術」であり、協力に至るプロセスであり、そのためには他者への関心を持ち、相互理解すること。相手の立場になって考えてみること。
「なぜ」では解決できない
製造現場などにおける課題においては原因が明確で、「なぜ」を突き詰めることで解決できることも多い。一方で、その他の場所における失敗は原因が複雑に絡み合っており「なぜ」では解決できない。(分析していくと人格や人間関係の問題になってしまう。)うまく答えられないことで、さらに上司が怒り出す。見たことありすぎる光景。
そうではなく現状を前提としてどう解決できるかに焦点を当てる。そもそも目的と、解決策を検討する。
●出典:
岩井俊憲. みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。