二代目 作次郎

いつか、どこかの、誰かの焚き火のために。 ちいさな森の片隅で過ごす、ひそやかでおだやかな時間。そのための素敵な道具たちをこつこつと手づくりしています。

二代目 作次郎

いつか、どこかの、誰かの焚き火のために。 ちいさな森の片隅で過ごす、ひそやかでおだやかな時間。そのための素敵な道具たちをこつこつと手づくりしています。

最近の記事

ナイフ製作『森王』その2

『森王』着手を某SNSに書き込んだところ、なんとブレード供給元のWoddsknife社さん公式のアカウントから「いいね!」を頂いてしまった。まあこれで今回の勝手極まりないコラボも公式から認められたということにしておいて(これも勝手だ)作業を進めよう。 先週までに、ブレードの下拵えとマテリアルの「合わせ」を済ませておいたことは先に書いた通り。まず樫材でハンドル形成を行う一本から取り掛かる。 張り合わせ前に、ハンドルの前側、刃の根元側を磨く。ここは組み立て後に磨くことができぬ

    • ナイフ製作、『森王』その1

      フルタングのブッシュ・クラフト・ナイフの製作作業の記録、その1。 前記事で触れたフィンランド、Woods Knife社の「プレデター」というブレードを使用した『森王』の製作に着手する。製作、という語には誤解を招かぬよう若干説明を加えておこう。 通常ナイフを購入する場合、完成品を選んで買うことが多い。 一方、欧州、ことに北欧では、完成品以外に「ブレード」というかたちで部品が売られている。それも刃も付けられていない無い「ブランク」というシロモノまである。要は、ユーザが未完成のナイ

      • フルタング ブッシュクラフト ナイフ

        フィンランドのプーッコメーカーWoods Knife社、ここのプレデターというモデルに使われているブレードがある。同社のHarri J Merimaa氏のデザインでフルタング、ドロップポイント、スカンジグラインド(マイクロベベルあり)、高炭素鋼、刃厚3.2、良いブレードである。製造元はLauri’s Metal社、僕がいつも使っているブレードのメーカーで、鋼材の癖とか製造工程で起きる特徴とか判りやすい仕事をしている。このブレードで昨年に一本試作、ゴリゴリに使い倒してみた。突く

        • 手しごと、ふたたび。

          ねる。そろえる。くむ。 しばらく滞っていた手しごと、野山で、焚き火で使う小さなナイフをまた作り始めた。 プーッコと呼ばれることが多い北欧風の小さなナイフを作るとき、ブレード、ハンドル、そして鞘のアイディアを練る時間から始まる。次にナイフを構成する素材たちをそろえる。ブレードそのものは、北欧の地から取り寄せることができる。そして様々な加工を施して組む。 こうした愉しいひと時を経て、一本のナイフが出来上がる。もちろん丁寧に削って形を整え、光沢が出るまで磨くことを忘れてはなら