いつ外国語がペラペラになれるのか
Youtubeを漁っていたら、「いつから英語がペラペラに話せるようになったのか」という感じのテーマの動画に巡りあいました。
その人はネイティブレベルの英語を話せる人なんですが、最初は英語を全く話せませんでした、という人。
「英語が全く話せません」という人が、「いつ英語がネイティブレベルでスラスラ言える人」になったのか?
それは、ある日突然にやってくるわけではない、という当たり前の結論でした。
ま、そりゃそうだ。
ギターにだってコツは無い
自分もまぁ、ギターが弾けるという部類の中での最低レベルで弾けますが(最近全然やってない)、そうなるまでは確かに
でした。こんな状態では到底ギターを弾けるとは言えません。
でも、恥ずかしくはないです。
初心者なんだから。
弾けなくて当たり前。
誰だってそんなもんです。
その練習の積み重ねで、少しずつ手が動くようになり、無意識的に正しい位置で押さえられるようになりました。
で、いつ、ギターが弾けると言える状態になったのか。
確かにそれはハッキリしません。
感覚として、1か月で手が動くようになってきたかな、3か月でバレーコードも何とか、半年でゆっくりなら何とか弾けると言えるレベルになったかな、という感じで、ゆっくりと上達していきます。
ただ、どうすればギターが弾けるようになるかという方法論もまたわかっていたので、全く上達しないまま1ヶ月経ったところで不安になったりはしませんでしたが、初心者が想像する習得ペースと現実は大きく違います。
プロのロックギタリストなんて、全身でパフォーマンスしたり、ステージを右へ左へ走りながら弾いていたりするので、テキトーにジャカジャカやってもそれなりに形になるような簡単な楽器なんじゃないかと勘違いしがちですが、そんなことは全然ありません。
あんなことをやっているのに、指先は0.1mmぐらいの誤差で正確に指が動いてるんですよ。
そんなことができるのは、日々の練習の積み重ね(アウトプット)があるからです。
ギターはコツを掴めば簡単に弾ける楽器ではありません。
プロギタリストとは言え、ギターを始めたばかりの頃は全くギターが弾けないまま、ずーっと練習し続けたはずです。
そのヘタクソ期の状態を他人に見せていないだけ。
語学だって、ある日突然英語(外国語)が流暢に話せるようになる、なんてことは有り得ないでしょう。
上手くなるまでの間に、必ず下手クソな期間があります。
そのどうしようもなくヘタクソな期間を、どう過ごすかが問題になります。
脳内留学が有効らしい
語学学習で最も効率が良いのが留学に行くことだと思います。
個人的にそう思い込んでいます。
留学すれば、その外国語を使わないと生活もままならないし、授業も学友との会話も全部外国語です。
行ったこと無いので勝手な妄想ですが。
そういう環境に自分を置いて、何が何でもその言語を使わなければならなくするわけです。
背水の陣方式ですね。
とは言え、全くの語学力ゼロで留学に行ったら生活すらできませんので、留学するなら最低限レベルの語学力は身に着いていないといけません。たぶん。
では、最低限レベルの語学力はどうすればいいのか。
日本に留まって外国語をマスターする、手っ取り早い手段が「独り言を外国語で言う」だそうです。
脳内なら一瞬で外国に行けます。
会話は、アウトプットです。
もちろん、Level 1として文章を作る過程としての文法知識は必要ですが、もうすこし上のレベルになれば、どれだけアウトプット慣れしたかが問われてきます。
思考の瞬発力ですね。考えたら外国語のまま口から出る必要があります。
文法規則を考えている余裕はありません。
オンラインゲームでも、リリースして1か月もしないうちにレベルMAXになっている人が多く居たりします。
チートしているのは論外としても、元からゲームが上手い人だとか、盛大に課金している人など、まともにゲームをしているなら基本的にどれだけそのゲームに時間を割けたか(=ゲームに入り浸っていたか)でプレイヤーレベルが決まると言っていいでしょう。
外国語もたぶん同じ。
外国語を扱っている時間=脳内留学時間をいかに稼ぐかで語学レベルが決まるはずです。
アウトプット量を増やすには
日本人が英語を話せない理由の一つに「アウトプット経験値の無さ」を指摘する人が多いです。
外国人と直接会話ができるアプリなんかもあるにはあるのですが、なかなかちょうどいい相手は見つかりませんし、語学の学習を始めたばかりでは何一つ話せないというのが実情でしょう。(英語となれば、文章を組み立てる能力も養わなければなりません。)
誰かと話す前に、せめてカタコトレベルまで上げておきたいところ。
ヒントとなる芸能人2人を紹介しましょう。
オードリー春日
トゥース!
今年度(2024年度)からNHK教育で放送されているのが「オードリー春日のトゥースでチャンクな英会話」という番組。
2024年3月、ある番組が放送されます。
番組で紹介されるや、突然ペラペラと英語を話しまくるオードリー春日。
実は、昨年(2023年)3月から、極秘で1年間英会話トレーニングを積んで、1年後の3月、英語ペラペラになった春日さんがアメリカで英語を使いまくるいう番組でした。
「オードリー春日のトゥースでチャンクな英会話」は、この内容を英会話番組として再構成した番組です。
このプロジェクト、完全に極秘で進めたらしく、相方の若林さんにも家族にも秘密だったとのこと。
実はNHKは年明けすぐぐらいに「放送番組時刻表」として来年度(4月以降)の番組スケジュールを公開するのですが、そこにさえ「ミニ番組」というタイトルで放送枠だけ確保されていて、どんな番組が放送されるのかさえ伏せられていたという、徹底した極秘プロジェクト。
この番組のポイントは「チャンク」という、一連の単語の並びに意味があるもので覚えるというもの。
たとえば No way の直訳は「道では無い」ですが、「有り得ない」とか「信じられない」みたいなニュアンスを持ちます。こういうやつを多量に覚えて使いまくりながら、自然な英語に親しんで覚えましょう、という主旨の番組。
個人的にはチャンクをたくさん覚えたことが英語ペラペラになったポイントがあるわけではなく、春日さんに課せられた「毎日英語でビデオ日記を記録しなさい」という命令を愚直に続けたことだと思います。
番組を見たのですが、最初の頃のビデオ日記は、典型的日本人英語という感じで、語彙力も無ければ、発音もザ・日本語訛り。言葉も出てこなくて、ときどき詰まったりの、決して上手いと言えない英語でした。
しかし、時間が経つにつれて、少しずつなめらかな英語へと変わっていきます。
春日さんが英語をマスターできた秘訣は、チャンクという使い勝手の良い言い回しで覚えたからというよりも、どれだけ自分の口から英語を話した経験を積んだかでしょう。
ドラマを見て、その役者になりきって同じセリフを真似するというのもいいかもしれません。
ルー大柴
「藪からスティック(藪から棒)」「寝耳にウォーター(寝耳に水)」などの、いわゆる「ルー語」でブレイクしました。
ルー 大柴さんは、いわゆる帰国子女に当たり、調べたら英語ばかりか中国語やロシア語も堪能だそうで。
少なくとも日本語と英語は語順構成が違うので、いくらルー語をこじらせても英語にならないのですが。
韓国語は日本語と語順が同じです。
ということは。
韓国語版のルー語をこじらせると、ダイレクトに韓国語にすることができます。
もう一度いいます。
韓国語にハルスイッソヨ。(~할 수 있어요:~することができます)。
もう一声。
ハングゴに ハルスイッソヨ。(한국어:韓国語)
さらに「に」まで置き換えて。
ハングゴロ ハルスイッソヨ。
한국어로 할 수 있어요.
はい、翻訳できちゃいました。
1から完全な韓国語の文を話そうとせず、断片的でいいから韓国語に置き換えると、使いやすいと思います。
もちろん、日本語を完全に直訳できたからと言って「そんな言い回しはしないよ」という表現になっていることは少なくないのも事実です。
言い回しで意味が変わるというのが、まさに英語のチャンクですが、それはそれ。
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