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タイ映画『プアン/友達と呼ばせて』

8/14(日)新宿武蔵野館で「プアン/友達と呼ばせて」を見てきました。

タイ発のロードムービー。とても良い映画でした。

ニューヨークでバーを営むボス。享楽的な生活を送る彼の元に一本の電話がかかってきます。相手は友人ウード。白血病で余命いくばくもないと知らされ、最後に頼みがあると伝えられます。タイに戻るボス。レコード屋を営むウードの元に行くと、元カノに返したいものがある、その運転手を頼まれます。そこから2人の青春を振り返る旅が始まります。クラシックのBMWに乗って、ラジオDJだったウードの父の番組のカセットテープと共に。元カノとの最後の挨拶を済ませた後、ウードはボスにずっと言えなかったある秘密を伝えます。

この映画はウードが元カノとの思い出を巡る前編と、ボスの生涯一番の恋を振り返る後編の2部構成になっています。途中で若干の中だるみを感じますが、見終わった後に郷愁を誘うような、心のささくれをそっと撫でるような、そんな切なさを感じる良い映画でした。

私は仕事で6年ほどタイで生活していたことがあります。そんなこともあってタイには思い入れがあり、それがこの映画を見たいと思った理由です。地方のショッピングモールや、バンコク、パタヤのシーンなど、とても懐かしさを感じる場面がたくさんありました。

最初にウードの元カレに会いに行くナコーンラチャシマと言う街は別名コラートといい、タイの東北地方イサーンで一番大きな街です。イサーンは農業主体の貧しい地方で仕事が少なく、多くの人がバンコクに出稼ぎに行きます。タイは家族の絆がとても強いので、バンコクで稼いだお金の多くをイサーンの家族に送り、自分はバンコクで質素な生活をしている人がほとんどです。映画の中でも出てくる演歌のような曲、これは田舎の生活を歌ったような曲が多く、出稼ぎで来ている地方出身者の心を慰めてくれる曲なんだと思います。古臭く聞こえますが、バンコクにいる若い人も結構聞いている音楽です。チェンマイの伝統的な木造の家でスローライフなんかも、タイの人の憧れなんだと思います。

この映画見てるとほんとにタイに行きたくなりますね。

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