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たまる物語:「切手収集」
宝積たまる。さんの企画
「たまる物語」に
参加させていただきます。
私は1970年に入社したが
昔流行った切手収集を再開した。
記念切手が出る度に、昼休みに会社の近くの郵便局に行き
記念切手を10シートは購入した。
当時の切手1枚あたりの額面は昔のことで忘れてしまった。たしか10円だったと思う。
仮に10円としても、
1シート200円、
10シートで2,000円である。
記念切手は月に1回以上出るものだから、年に三万円程度となり、5年も続ければ、総額面15万円になったと思われる。
定年退職後、お小遣いが厳しくなり、川越のコイン商に
1/3程度持ち込んだ。
目つきの悪い兄ちゃんは、切手を受け取り、レジを開くなり、千円を私に渡した。
私が不服そうな顔をして、言葉をかけようとしたら、ものすごい形相で睨みつけた。
私は怖くなって、しかたなく千円を受け取り、帰宅した。
往復の電車賃が720円だった。
それ以後、切手は、妻が書道会の通信費にあて、長い年月をかけて使い切り、今は手元に切手は一枚も無い。