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桃太郎伝説


おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川に洗濯をしに行った。

そこで、川から大きな桃がドンブラコドンブラコと流れてきた。

おばあさんは、「これは良いオヤツができた。」
とよろこんで家に持ち帰った。

おじいさんが芝刈り用のナタで桃を割ると、そこからまるでInstagramに出てくるような可愛らしい赤ちゃんが出てきた。

おじいさんとおばあさんはよろこんでその子を育てることにした。

「名前はどうするの?」
「そうだな、桃から産まれたから桃太郎だな。」

桃太郎はおじいさんとおばあさんの愛情を一身に受け、すくすくと育った。

成人式となっても、貧乏なおじいさんとおばあさんは、桃太郎を祝ってやることができなかった。

桃太郎はおじいさんとおばあさんの愛情に応えるため、鬼ヶ島に鬼退治に行く決心をした。
鬼ヶ島はポルトガルやスペインなどから移住してきた赤鬼、青鬼が住んでいて、海外貿易で得た膨大な財宝を所有していた。
つまり、赤鬼や青鬼は、大和民族と異なり、顔が赤らんでいたり、青っぽいので、大和民族から赤鬼、青鬼と呼ばれ、差別を受けていたので、薩摩の無人島で集団居住していたのである。
故にその無人島は「鬼ヶ島」と呼ばれ、大和民族は恐れて近づかなかった。

桃太郎は出発の際に、麻薬を仕込んだきびだんごをリュックいっぱいに詰め込んだ。
そして、家来を募った。
麻薬入りきびだんごにつられ、猿・雉・犬が集まった。

猿:「おいらの武器は鋭い牙で噛みつき鋭い爪で引っ掻き相手の戦闘能力を奪う。」

雉:「おいらは鋭いくちばしで敵の目を攻撃してメクラにする。」

犬:「おいらは狂犬病なので、敵を一噛みで、狂犬病にかかり、あの世行き。」

桃太郎:「ヨシイクゾウ。」

そして一行は、薩摩湾の漁船をチャーターして鬼ヶ島に向かった。

赤鬼や青鬼は、火縄銃で迎撃しようとした。
その時、空がにわかにかき曇り、やがて大雨となったのである。
火縄銃は雨の中では使えない。
必死でサーベルで応戦したが、桃太郎の日本刀は名刀「菊政宗」で、一撃でサーベルは折れた。
そして、猿・雉・犬が襲いかかり、たちまち赤鬼や青鬼は倒れた。
桃太郎はすかさず赤鬼や青鬼の首をはねて、鬼一族を皆殺しにした。

アラモの歌「皆殺しの歌」が流れてきた。


鬼ヶ島の金銀財宝を全て略奪した桃太郎は、おじいさん、おばあさんのもとに帰り着いた。

その後、一族は、岡山県に移住して、「きびだんご株式会社」を設立して、きびだんごは大ヒット作となり、桃太郎一族は優雅に暮らした。

おじいさんとおばあさんも年老いて、高級特別老人ホームに入居し、やがて天寿を全うした。




               完