スナック「リリー」⑦別離
開店から1年も経たないうちに、突然「リリー」は閉店した。
社長が破産したのである。
高度成長期でいい気になり、事業を拡げすぎて、無理がたたったようである。
百合は最期の別離の挨拶をしたくて、正義に手紙を書いた。
その手紙には、百合の正義に対する思いが込められていた。
二人は新宿東口で待ち合わせ、ラブホに消えた。
百合は激しく舌をからませた。
そして、騎●位で攻め立てた。
正義は●房を揉んだ。
体位をかえて二人は求めあった。
百合の喘えぎ声とともに、ホテルのベッドのきしむ音が聞こえた
その後、二人は新宿駅のホームに立っていた。
正義は東京駅まで百合を送った。
手荷物一つのだけの身軽な百合は、新潟行きの電車に乗り、車窓から手を振った。
正義は電車が視界から消えるまで駅のホームにたたずんでいた。
終わり