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今あるものを使いこなすべし

 諸事情につき、実家に帰った。どうしても対面でなければできない作業があり、やむなく帰省せざるを得なかったのである。当然対面で両親と話したのだが、その際思ったのは、両親の言葉選びはかなりキツいところがあるということである。「でも」というような否定の言葉から会話を始める人は、どことなく嫌厭されることがあるというような話はよく聞くが、そういった感じで、言葉の端々に否定のニュアンスが含まれているのである。私が着ている服に文句を言ったり、一人で旅行に行こうとしているとおかしいと言ったり、強い口調ではないがはっきりと負の言葉を投げかけてくる。

 おそらく無意識であるのだろうが、だからこそタチが悪い。指摘したところで理解も改めもしないだろうから、好きに言えばいいとは思うが、私はそれを反面教師にしなければならないだろう。自分がやられて嫌なことを相手にしていいのはゲームの中だけである。

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 相変わらず、私の中では手帳がブームである。いつぞややろうと決めていたバレットジャーナルは、残念ながらまったくと言っていいほど形にはなっていないが、それでも睡眠時間の記録だけは11月から毎日つけている。

 加えて、12月からはそれぞれの日に何をしたのかも書き留めるようにしていて、見れば何を既に終わらせているかということがわかるようになっている。睡眠時間については、キリのいい時間ででしかメモしておらず、更に言えば毎日書いているのは睡眠時間とやったことだけという2つのみなのだが、それでも書き続けられている。

 有効活用できているとは言い難いのだが、それでも続けているというのは事実で、そうなってくると常に手帳に類するものに触れているということになる訳だから、手帳に対する興味が消えないのは当然だろう。実際、noteのおすすめ欄には毎回手帳に関する記事が出てきている。

 そんな中で、デジタルプランナーというものを見かけた。スケジュールアプリのようなデジタル手帳ではなく、紙、冊子の手帳をデジタルにするというようなコンセプトで作られているようで、紙の手帳のようにデイリーやマンスリー、パーチカルのようなフォーマットを選ぶことができ、それを組み合わせて使用することができる。まだしっかりとは調べていないが、手書きもできればデジタルの手打ちもできるようなものもあるらしい。常々、字を書くということが手帳運用のネックになっている私にとっては、紙の手帳の雰囲気を維持したまま、デジタルの字で記録をとることができるという点で、かなり惹かれるものがある。

 また、先日パスポートを取りに行った際、近くのチェーン雑貨店を覗いてみて、色々と手帳周りのアイテムを見た。もちろんわかっていることではあるが、一口に手帳と言っても色々ある。その中でも、初めて見るようなものには惹かれるところがある。

 例えば、手帳メーカーのダイゴーが出している『夜とカフェオレと日記帳』というものが気になった。これは今日の振り返りと明日の予定で1ページが2分割されており、それの内容を書き留めていくことになる手帳である。ティータイムにリラックスしながら記入することを推奨しており、毎日夜、に限らず日頃カフェオレを飲んでいる私にとっては気にかかるタイトルで、思わず手に取ってしまった。何なら今この文章を書いている手元の横にも、カフェオレを入れたマグカップが置かれているので、コンセプト通りの運用が私にはできるだろう。書くのが手書きで日記帳か、デジタルでnoteかの違いである。

 他には、ステッチリーフというものも見つけた。どうやらルーズリーフを専門にあつかっている店舗の商品で、購入者の希望に応じてカスタムした品物を販売しているのだという。ルーズリーフをファイリングするバインダーについてカスタムしてくれるそうで、もちろんルーズリーフの紙面の種類もたくさんある。通常の罫線のルーズリーフもあるし、手帳のようにマンスリーのような紙面もあったりする。内容を本人の好みにカスタムできるというところは、システム手帳のリフィル入替のような感じであるし、外側もカスタムできるというのは、トラベラーズノートに通じるものを感じる。

 こういったものを見かけると、思わず目をやってしまい、名称などを控えておこうとしてしまうあたり、私もかなり文房具系のアイテムに興味関心があるのだろう。再三書いている通り、字を書くことが苦手で何なら嫌いまである身であるので、こういった類のツールには縁がないと思っていたのだが、どうなるかわからないものである。

 ただ、結局は運用できないのではないかという不安が先にきて、ひとまず今はやめておこうとなってしまう。続けられなければ意味がないからだ。今やっている記録だって、睡眠時間と今日やったことのメモしか書けていないので、有効活用しているとは言い難い。その状態で、新しい冊子を用意したところで、持て余すのが目に見えている。トラベラーズノートと同じである。

 こういったものがあるということを記録だけしておいて、少しずつ今あるものを運用していき、あっても活用できるという確信が得られたら、購入すればいい。今あるものを使いこなすこと、それが何よりも大事で、優先される第一歩だ。

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