大阪−新潟−仙台を直結!日本海新幹線という構想
大阪から日本海側の主要都市を経由して仙台へ至る、
新たな新幹線の構想。
概要と効果
大阪と新潟、金沢と新潟、新潟と仙台が繋がる。
それぞれの地方の拠点となっている都市を結んでいくことで、既存の移動需要に応えつつ、都市と都市の新たな交流の創出する。
各都市の拠点性も高まり、沿線地域の発展に大きく貢献するだろう。
関西から日本海側経由で東北へ。新たな国土軸を創る
関西都市圏から日本海側の主要都市を経由して東北地方まで、圧倒的な速達性と安定性を誇る交通機関=新幹線によって一直線に繋がる。
これは、東京都市圏や太平洋ベルト地帯といった既存の国土軸に頼らない、新たな国土軸の誕生を意味する。バイパス機能の強化、国土強靭化、地方創生など、さまざまな効果が期待されるだろう。
既存の新幹線+新設区間
この構想は、既存の新幹線と新設区間を繋げることで、1本の新幹線系統を構築するものである。
北陸新幹線・新設区間(上越妙高ー浦佐)・上越新幹線
新大阪駅から上越妙高駅までは北陸新幹線を経由する。
沿線には、関西都市圏である大阪市(人口277.2万人)、京都市(人口144.3万人)、北陸3県の県庁所在地である福井市(人口25.6万人)、金沢市(人口45.7万人)、富山市(人口40.6万人)を抱える。
上越妙高駅から浦佐駅までは新設区間となる。新設区間の大部分では、北越急行ほくほく線を改軌して活用する。途中、十日町市(人口4.6万人)を経由する。
浦佐駅から新潟駅までは、上越新幹線を経由する。
またこれにより、新潟県内の3大都市である、上越市(人口18.1万人)、長岡市(人口25.8万人)、新潟市(人口77.1万人)が繋がる。
新設区間(新潟‐米沢)・山形新幹線・東北新幹線
新潟新幹線車両センターから米沢駅までは、羽越線、米坂線に並行する新設区間となる。
米沢駅から福島駅までは、山形新幹線を経由する。福島駅で進行方向を変えて、仙台駅までは東北新幹線を経由する。
日本海側最大の都市である新潟市(人口77.1万人)と、東北地方最大の都市である仙台市(人口109.8万人)が繋がる。
ミニ新幹線・単線
途中の山形新幹線と北越急行区間の構造物の関係から、ミニ新幹線規格の車両とする。新大阪‐富山間は、つるぎの速達便と併結運転を行うことで、輸送力をカバーする。
新設区間は単線として、建設費用を圧縮する。運転本数は多くても1時間に1本であり、とくに問題はないだろう。
新潟県・山形県の鉄道輸送改善
新幹線建設に併せて、並行在来線や特急の整理を行う。
特急しらゆきの廃止・快速列車の新設
新潟市と上越市エリアを結ぶ特急しらゆきは廃止する。
ただし途中の柏崎市へのアクセスを考慮して、上越妙高‐高田‐直江津‐柏崎‐長岡で快速列車を新設する。
米坂線の廃止・経営移管
並行する米坂線において、山間部で需要の低い坂町‐今泉間は廃止する。途中の小国町に新幹線駅を設ければ、ある程度は米坂線の代わりとなるだろう。
一方で、置賜盆地を走り比較的需要のある今泉‐米沢間は、山形鉄道に経営移管する。山形鉄道にとっても、置賜地方の中心である米沢へ路線網を広げることは、沿線の利便性向上にも繋がるだろう。
山形新幹線の機能強化
山形新幹線では、福島駅で新たなアプローチ線を建設しており、また板谷峠超えの区間において新トンネルの計画を進めている。
同区間を日本海新幹線が通ることになれば、これらの山形新幹線の機能強化策はより大きな意義を持つことになるだろう。
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