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【美術展鑑賞】睡蓮に囲まれた至福の時『モネ 睡蓮のとき』
国立西洋美術館で開催されている『モネ 睡蓮のとき』を観てきました。
朝1時間前に並びましたが、既に4人いらっしゃり、開館前には国立科学博物館側にまで列ができ、かなり長蛇の列になっていました。ゴッホ展やフェルメール展もそうでしたが、モネ展も凄い人になっていました。今回はモネだけの展示なのでさらに熱があったのんだと思います。出た時も、グッズ売り場も凄い混雑していました。外にはグッズだけの列もあり、出た時びっくりしました。
今回のモネ展は『睡蓮のとき』とだけあって睡蓮ばかりでしたが、それ以外にも注目するところがあったので、感想を書いていきたいと思います。
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アイリスの花
睡蓮だけかと思っていたらアイリスの花も展示されていました。アイリスというと紫のイメージでしたが、イエローアイリスというのもあるみたいです。
モネが描いたアイリスの花の作品を初めてみましたが、黄色い花弁が綺麗で、凄い好きな黄色だったので見入ってしまいました。笹のような鋭く長い葉っぱが上に伸びている曲線がなんとも言えません。
色々な構図で描かれていましたが、下から描いたような構図がすごいよく、僕が好きな青空と雲が上部に描かれていて寝そべりながら見たい風景だなと思いました。
気になる白紫紺が混ざった花弁
作品の中で白紫紺を混ぜた花弁が描かれている作品がありました。どの作品か忘れてしまったのですが(多分作品No.26の『黄色と紫のアイリス』)、右下にポツンと描かれていました。その色に凄い惹かれてそこだけを2分くらい見てたと思います。
絶対的に好きなのは青ですが、昔は森林や草原の緑が好きでした。しかし、今回この色を見て紫色がすごい好きになりました。幻想的ななに優美で惹かれる色です。
幻想的な藤の絵
絹のような霧のような柔らかな優しい白と紫を混ぜた色が左隅から真ん中に横断しており、幻想的で見惚れてしまいました。
柔らかい紫色の真ん中から浮かび上がる藤が、雲海に浮かぶ富士山のように見えて本当に綺麗でした。
音楽に例えられた絵
第4章「交響する色彩」では周りから睡蓮を音楽に例えられ、モネ自身が交響曲なんだというエピソードが書かれていました。
それを見て一気にモネの睡蓮の見方が変わり、面白くなりました!
作品で赤や緑が荒々しく描かれている絵は、激しい情熱的な音楽を奏でているように見えました。草や葉っぱ、水面がさまざまなパートをこなしているようです。別の絵では、癒しのゆったりとした表現で、水の癒し、それに風がそよそよ当たっているような草や葉っぱの動きが、優しい癒しの音色を出しているように感じました。
ずっと睡蓮を見ていると個人的に少し飽きてしまっていましたが、新しい視点を持つことで違った鑑賞ができ楽しかったです。
好きな作品3作
今回好きな作品が3作あったので、書いておきます。
作品No.3『陽を浴びるポプラ並木』1891年国立西洋美術館所蔵
鮮やかな青い空と柔らかな白い雲。それが水面に映し出されて枯れています。ポプラの木と水辺の草が陽の光を浴びて生き生きした色で塗られています。見た瞬間に心が明るくなるような元気のなる色で、本当に太陽を浴びたかのような心の日光浴ができる絵です。これが1番最初に見れるのはすごい贅沢です。
作品No.10『ヴェトゥイユ』1902年国立西洋美術館所蔵
丘と街と水辺が描かれている絵ですが、なんだか惹かれてしまいました。決して明るくない色ですが、モネの素早いタッチで描かれているのですが、なぜか温かい感じがします。筆のタッチに魅入ってしまい好きになってしまいました。
作品No.36『睡蓮』1916年ー1919年頃
the睡蓮!という感じの絵です。この作品で惹かれたのは、睡蓮の輪っかの描き方です。黒い輪郭の描き方が、すごい楽しそうで、踊りたくなるような感じがします。睡蓮の絵なのに元気になる絵でした。
番外編:魅了させられた常設展示
時間もあったので初めて松方コレクションがある常設展示を初めて見ました。こんなに見応えがあるものだと思いませんでした。ル・コルビュジエの無限成長美術館のコンセプトの通り、
2階から地下1階まで、螺旋状にクルクル回りながらみることができました。ルーベンス、モネマネ、ルノワール、ドロクロワなど、美術史に出てくる画家の作品ばかりでした。
少し駆け足でしたが、時間を忘れて1時間半以上見てました。
今まで時間がなくて行けていなかったのが本当にもったいないと思うほど、楽しくて、ワクワクして充実した時間でした。
1番よかったのは『サン=トロべの港』(ポール・シニャック)でした。
点描で描かれたこの絵は、点描とは思えない人の動き、水の動きが出ていて、びっくりします。水と空の色が本当に綺麗でいつまでも見ていられます。
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