音楽会の合唱指導を学級担任がやるとどうなるか?その② #148
合唱の名曲「怪獣のバラード」を自分が合唱したらどうなるか考えています。
前回は、バラードの意味を伝えた後に、
①歌詞の怪獣を〇〇伏せて、〇〇について自由に考えさせる。
②曲名の意味を考える
までを紹介しました。
ここまでは国語です。
絶対にやってはいけないことは、いきなり曲を提示することです。
「今年の音楽会の合唱曲は、怪獣のバラードになったので、今日から歌の練習をします」
これはまずいです。
これでは、1ミリも興味関心もてません。
多数派優位の学級経営をしている先生は、普段の授業も、おそらくこんなかんじでしょう。
この方が、準備も指導も楽ですので。
今回はその続きです。
いよいよ音楽の授業です。
①怪獣のバラードを聞く
始めてここで歌を聴きます。
わたしはピアノ弾けませんので、当然CDです。
(採用試験の時は一応ピアノ実技がありましたが…)
ここは、聴くだけです。
②曲のリズムに合わせて手拍子
まだ歌わせません。
真赤な太陽 沈む砂漠に
大きな怪獣が のんびり暮らしてた
ある朝目覚めたら 遠くにキャラバンの
鈴の音聞こえたよ 思わず叫んだよ
海が見たい 人を愛したい
怪獣にも 心はあるのさ
出かけよう 砂漠すてて
愛と海の あるところ
真赤な太陽に 昇るたつまきを
大きな怪獣は 涙で見つめてた
自分の足跡に 両手をふりながら
東へ歩いたよ 朝昼夜までも
海が見たい 人を愛したい
怪獣にも 望みはあるのさ
あたらしい 太陽は燃える
愛と海の あるところ
③手拍子しながら8呼間数え、8の時に「はち!!」と叫ぶ
まだ歌わせません
真っ赤な太陽
1234567(はち)
沈む砂漠に
1234567(はち)
とにかく8のときに叫ばせます。
そして楽しそうに叫んでいる子を見つけて必ず褒めます。
そうするとだんだん楽しくなってのってきます。
④手拍子しながら、「はち」ではなく「へい!」と叫びながら手を突き挙げる
まだまだ歌わせません
真っ赤な太陽
1234567(へい!)
沈む砂漠に
1234567(へい!)
ここでは、叫んでる子でなく、小さな声でもタイミングよく手を突き挙げてる子をさがし、褒めます。
叫ぶのが恥ずかしい子でも指示をしっかり聞けている子はタイミングよく手を挙げることができます。
そうすると、元気な子も大人しい子のテンションがあがって一体化してきます。
⑤歌詞に戻り感想の交流
歌詞だけを読んだら、なんだか悲しそうな歌に感じたけど、リズムつけてみたら意外と楽しそうな歌であることに気づかせます。
⑥手拍子とへいを入れて実際に歌う
ここで、始めて歌います。
「歌いにくい」
「息が苦しくなった」
といった意見を引き出します。
「へい」を言っていると、次の歌詞に進んでしまい、
息継ぎのタイミングを失うのです。
歌では息継ぎが大切だということに気づかせます。
⑦手拍子だけさせて歌う
手拍子があるとリズムとりやすいけど、歌いにくいことに気づかせる。
⑧手拍子のかわりになるリズムが何か考えさせる。
体を左右に揺らしながら歌う
サビの部分だけ手拍子つける
⑨リズムを決めて、仕上げの歌を歌う
⑩授業の振り返り
音楽ノートなどを普段からあれば、それを活用します。
なければ、音楽会用の学習カードを作成して、毎回練習後に書かせます。
今なら、紙ではなく、グーグルを使えば記録がデジタルで残り、さらに簡単に共有できます。
この歌の様子を必ず動画で記録しておきます。
この映像を次回活用します。
以上、「怪獣のバラード」音楽の第1時の授業でした。
第2時以降の計画はこんな感じです。
②1フレーズごと、始めの1文字目をはっきりと大きく声を出す
(口を大きく開けて歌えるようにする)
③叫びたいところがどこか考えさせる
(心はあるのさ~~~~~をのばして歌うようにする)
④動きをつける(リズムをつけて歌う)
⑤グループに分かれ、課題を決めて練習
⑥グループ発表交流
⑦しあげ
⑧まとめ
指導する機会があったらやってみようと思います。
参考になる方がいたら幸いです。
それではまた!