OPECプラス加盟国脱退!?
6月2日にOPECプラスの閣僚級会合が終了し、以下の3点が発表されました。
◽︎協調減産の枠組みを2025年末まで延長 (24年末までの予定を1年延長)
◽︎日量220万バレルの自主減産を9月まで延長
◽︎自主減産を10月から来年9月にかけて 段階的に縮小する
ただ、今回の会合では開催目前にして「開催日時」と「開催方式」が変更されるというイレギュラーが発生しました。
以前にも類似した出来事があり、筆者としては「OPEC加盟国の一国が今後脱退する可能性があるのではないか?」という思いがあり、これについて書いていく。
結論(Point)
今後、サウジアラビアと利益相反の立場にあるOPEC加盟国が脱退すr可能性がある。
理由(Reason)
6月2日に行われたOPECプラス閣僚級会合の開催方式と日にちが開催目前にして変更されたました。
昨年11月に開催されたOPECプラス閣僚級会合でも開催直前で閣僚級会合の開催日程や方式が変更されました。
当時の背景が今回にもあてはまった場合、加盟国のどれかが脱退する可能性があると筆者は考えます。
当時の原油市場
当時の原油市場の状況としては、中東やロシアーウクライナ間の戦争はあったものの、直接的な原油供給への影響はないものと考えられていました。
また、中国の景気悪化に伴い原油需要の減速が見込まれ、原油価格は下落傾向にありました。
そのため、ロシアなどを含めた「OPECプラス」は減産に舵を切っていた一方で、アメリカなど非OPEC加盟国の増産やドル高などの影響を受け原油市場は一時ではありますが安定していました。
そんな中、12月にはOPEC加盟国であるアンゴラ(当時日量約10万ドル)がOPECを脱退しました。
アンゴラ脱退の背景
当時、OPEC内では生産枠をめぐってアフリカの産油国が反発していたという背景がありました。「追加減産派」であるOPECの盟主であるサウジアラビアと「現状維持派」であったアフリカ産油国では利益が対立いている状況であり、「これ以上OPECに加盟していてもメリットがない」と考えたアンゴラが12月に脱退したという形でした。
アンゴラが脱退する前の11月に開催されたOPECプラス閣僚級会合でこのようなことを背景に開催直前で閣僚級会合の開催日程や方式が変更されるという結果に至りました。
この様な前例を考えると、今回もOPECプラス内で利益相反が起きた結果、開催日時と方法にイレギュラーが起きた可能性もあるのではないでしょうか?
結論(Point)
この様な前例を考えると、今回もOPECプラス内でサウジアラビアと他の加盟国で利益相反が起きている可能性があり、今後脱退する可能性があるのではないでしょうか。