アッティラ王の「軍神マルスの剣」について(調査中)
『ローゼンガーテン・サーガ』9巻にてアッティラ王が手にした「畑から出てきた剣」。
おそらく史実上で逸話のある「軍神マルスの剣」と思われますが、僕があまり詳しく知らないので、原典を追ってみました。
↓ Wikipedia 英語では剣そのものの記事があります。
↓ Wikipedia 日本語ではアッティラ王の記事中に剣について記述があります。
記事文の出典を辿ると、ヨルダネス著『ゲティカ』という書物からの引用のようです。
『ゲティカ』とは?
著者のヨルダネスはwikipediaによると6世紀のローマ人。
「ゲティカ」は通称で、正式な書名は「De origine actibusque Getarum 」。英語訳して「The Origin and Deeds of the Getae」。「ゴート人の起源と歴史」みたいな意味のようです。
原文はラテン語。書かれたのは 551年ごろ。
現在では英語訳文がインターネット上で公開されています。
↓全文 (Wikipediaから跳べました)
https://www.romansonline.com/Indx_src.asp?Doccode=Gth_01
その中のチャプター35(ⅩⅩⅩⅤ)、Attila the Hun. が該当箇所です。
https://www.romansonline.com/Src_Frame.asp?DocID=Gth_Goth_35
では、剣について書かれている箇所を抜粋してみましょう。
Google機械翻訳で日本語にすると ↓
どうも『ゲティカ』本文に「歴史家プリスクスによると~」と書かれていますね。この文自体がどこかからの引用のようです。
プリスクスとはアッティラ王と同時代人で、直接会ったこともあるとか。
ただでさえ1,500年近く前の書物の、さらに前の書物(口述かも)を探すのは難しそうです。
…これもう、『ゲティカ』が原典でいいんじゃないかなぁ。
『ゲティカ』日本語翻訳
『ゲティカ』は英訳がインターネット公開されていますが、残念ながら日本語訳は出版されていないようです。
しかし、どうやら2022年から日本語訳に挑戦している先生方がいらっしゃるみたいです ↓
PDFファイルで読むことができます!
ですが、(1)はチャプター10(Ⅹ)まで、(2)はチャプター24(ⅩⅩⅣ)までなので、該当のチャプター35までは至っていませんが、いずれ和訳される時が来ると思います。
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