詐欺2
私たちは次第に、お互いのエロい写真や動画も見せ合うようになった。
今考えてみれば、
もし詐欺と気付かれた時、
詳細なやり取りを私が警察に見せるのを心理的に躊躇するように、
裸や自慰行為を送らせていたのだろうと思う。
彼は、近いうちに日本に行く。
雅子と日本中を一緒に旅行して、
毎晩、熱いセックスをするんだとよく言っていました。
お互いの仕事の話をしていた時、私は金融機関に勤めていると話した。
彼は、今のインフレにどう言う対策を取ってるの?
と言うような質問をしてきた。
特に何もしていない、資産運用は投資信託だけ。
すると彼は、投資信託は利回りが本当に低い、
自分は暗号資産に投資して20-40%の利益を得ている。と言った。
彼は日本で暗号資産について専門的に学び、自分のメソッドを使えばほぼ負けることはない。
実際この2年間損したことはないと言うような話をした。
そして、雅子には経済的に自立して自由になってほしい、
自分と同じ高みに連れて行ってあげたい。
2人なら何でもできる。
そう言って、
私に彼の秘密のメソッドを教えるから誰にも言わないでほしい。
雅子だけにおしえるからと言い始めた。
私は、自分の生活に満足していたし、必要ないと断った。
でも彼は執拗に、子供に最高の教育を与えよう、雅子があくせく仕事をする必要はないことを知ってほしい、お金は簡単に増やすことができると知ってほしい。と何度も言ってくるようになった。
私はだんだん、そうなのかなと思うようになっていた。
私のことを本当に大切に思ってくれている彼がそんなに言うなら、
と信じ始めていた。
私は彼を信じきっていた。
でも、暗号資産投資なんて当時は怖いと言う気持ちがまだあったので、
彼にはとりあえず10万円で始めると言った。
始めてしまった。
これがすべての終わりの始まり。
彼はいいよと言って、それこそ手取り足取りやり方を教えてくれました。
トレードにはMT5を使うよう言われました。
画面コピーを送っては、次はここだよ次はこうだよ、と丁寧に教えてくれた。
優しいな、としか思わなかった。
そして、取引管理サイトのオペレーターに円をUSTD (テザー)に替えたいと伝えて、と言われて、そのようにすると、全く知らない人物の口座を振込先口座として指定された。
私はびっくりして、この全く知らない人にお金を送るの?!と聞いたら、それがまさにブロックチェーン技術のすごいところなんだと言われた。
中央集権型ではない、私たち一人ひとりが取引をお互いに記録しあってそれがお互いの取引を安全なものにするのだと。
私は驚きつつも10万円をその全く知らない人の口座に振り込んだ。
そして、少額で取引できる暗号資産に投資し、10分程度の取引時間で7,000円のもうけがでた。
彼は、引き出し方も丁寧に教えてくれて、
翌日には107,000円が私の口座に振り込まれていた。
全く知らない人から。
私は短時間でお金が増えたこと、
本当にお金が口座に振り込まれたことで驚きつつも、
すっかり警戒心が薄らいでいった。
次の取引では100万円を投資していた。
そして、また短時間の取引で30万円を稼ぐことができた。
彼はそれも、引き出して好きなものを買うんだよ。
と言ってくれた。
翌日確かに私の口座には30万円が振り込まれていました。
子どもにレゴと洋服を買ってあげた。
本当に億万長者になれるんだ。
そう思っている私がいた。