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嫁の不倫7 渦になる
昨日はどうやって帰路についたのだろう。
全てを失い真っ白になってしまった。
いや、傍から見れば真っ黒だっただろう。
どこか冷静な自分もあれば、怒りと悲しみに震える自分もある。
その日は久々に自分一人になった空間で虚となっていた。
いつものアルコールと煙が今日は虚しく通り過ぎていった。
嫁の不倫の発覚に対し、冷静に対処出来なかった。
その時は嫁を追い出し、実家に帰らせれば、嫁と親が謝ってくると思っていた。
違うだろ、そんな普通の家庭じゃないだろ。
いつも重要なことを忘れている。
相手は自分の思っているようには動かない。
結局そう、皆敵。
どんなに信頼を築いても人は裏切る。
家族って何だろ。
共依存?
自分の為に相手を使っているだけだろ。
僕はそうだよ。いいように使われてただけなんだよ。
その夜、僕は一睡も出来ず、携帯に録音した嫁の不倫の証拠をひたすら書き写した…。