きなりな食卓

「きなり(生成り)」とは、何も手を加えていない天然素材そのままの状態のこと。素材そのものを活かした料理を心がけ、一緒に食卓を囲む大切な人たちが、きなりな状態でその人らしい光が増すような食卓を願い発信していきます。

きなりな食卓

「きなり(生成り)」とは、何も手を加えていない天然素材そのままの状態のこと。素材そのものを活かした料理を心がけ、一緒に食卓を囲む大切な人たちが、きなりな状態でその人らしい光が増すような食卓を願い発信していきます。

最近の記事

おなかの風邪の時にできること

下痢や嘔吐、おなかの風邪(胃腸炎)になった時に、どうやってケアをしていたか覚えてるかな?大好きだった梅酢だけは、覚えているかもしれないね。嘔吐は背中をさする以外、できることがないと思っていたわたしは、お手当(ケア)を通して2つのことに気付きました。 愛情表現から生まれる安心感 1つは、見てるしかないのではなく、想いを行動に移せること。看病はある種の愛情表現だと思うのだけれど、表現できる方法が増えると、そこに想いも一緒に乗せられるね。そしてそれは双方にとって安心感につながる

    • 食卓にかかる橋

      ちっちゃい頃、好きだったぽこぽこ 社会人になり、一人暮らしを始めてから実家に帰ると、どういう訳か、いつも高野豆腐の卵とじが食卓に。不思議に思って母に聞くと、「あんたが好きやからやん」と。一度も好きだと言った覚えがないその料理を見ながら、母は続けます。 「ちっちゃい頃、高野豆腐って言われへんかったから、ぽこぽこ、って呼んでたんやで。ぽこぽこ作って〜て。」 「そうや、そうや。ぽこぽこや。」と嬉しそうに乗っかる父。そんな2人に、わたしはもういい大人なんやから、うるさいわ。別

      • 運動会のおいなりさん

        運動会においなりさん作ってね! から揚げやハンバーグ、肉巻きなどのお肉系はその時々で変わるのに、6年間同じリクエストをし続けてくれたのが、おいなりさん。たぬき蕎麦※も好きだったから、きっとあの甘く煮たおあげさんが好きやったんやろうね。どういうこだわりなのか、ご飯に混ぜるのは何でもいいよと言うのに、白ごまだけは入れてと言っていたね。それなのに、小学校最後の運動会では、白ごまを買い忘れてしまい…その年は紅組だったから、という事にしておきましょう。そして、この年が紅ショウガだっ

        • 僕だけ違う体操服

          僕だけ違う体操服 数年間の海外での生活を終え、小6で日本の学校に転校した息子。運動会の練習が始まった時、帰宅後にこう言いました。 「僕の体操服って、前のデザインらしく僕だけ違うみたい。先生はそれでもいいって言ってたよ。」 何年も前の卒業生にお下がりで頂いた体操服を着用していたのだけれど、その間に変わったんだね。と話したこともすっかり忘れて迎えた運動会。   開会式で、1年生から6年生まで整列したのを見た時に、このやり取りを、はたと思い出したのです。そして、上だけが違うと思

          15分のわたし時間

          わたし時間 1日のうちのほんの15分が、残りの23時間と45分を支えていたりするのではないかと思うことがあります。 例えば、 音楽を聴くことだったり、 ぼーっとする時間だったり、 コーヒーを飲む時間だったり、 お風呂にゆったり浸かったり、 ゲームや読書、テレビの時間かもしれません。 自分を支えてくれている時間というのか、リラックスの時間というのか、そういった「わたし時間」は、きっと誰しもが持っていそうな気がします。だけど、なんとなくその時間を過ごしていたり、気付いては

          15分のわたし時間

          きなりな食卓を支える道具 ~包丁~

          包丁との出逢い わたしの手元にやってきてくれた最初の台所道具は、包丁でした。 「京の台所」と言われる錦小路にお店があるその包丁屋さんを知るキッカケは、日本食料理人の父を持つ友人から。友人が語る、彼の父親の仕事ぶりや包丁への憧れが、そのままわたしの憧れにもなり、「いつかこのお店の包丁を買うんだ!」と学生時代に決めたことを今でも鮮明に覚えています。 後に、400年以上もの間、途切れることなく、刀鍛冶の伝統と技術が受け継がれてきたことや、一生使ってもらうものを、という想いで

          きなりな食卓を支える道具 ~包丁~

          大根葉とおじゃこのふりかけ

          大根葉とおじゃこのふりかけ わたしが作るふりかけの中でも1、2位を争う人気だったのが大根葉とおじゃこのふりかけだったね。 多分話したことはなかったけれど、学生時代に、友達のおばちゃんから直々に教えてもらったふりかけです。 残念なことに流通の事情で、大根の葉は、切り取られて売られているので、なかなか、手に入ることが少なかったけど、見つけた時は、必ずこのふりかけを作っていたね。 葉のない大根は、写真のように葉と大根(白い根の部分)の付け根から1~2cm残して切って、水に

          大根葉とおじゃこのふりかけ

          かぼちゃのごま和え

          かぼちゃのごま和え お弁当のおかずにもよく入っていたでしょう『ごま和え』。どんなごま和えを思い出すかな?    ほうれん草のごま和え とか   いんげんのごま和え  とかかな?   Google検索してみると、これから夏を迎える季節に美味しいアスパラガス、オクラなどもあるけれど、アスパラやオクラのごま和えは、あんまり食卓に並ばなかったね。   もう1つ時々作っていたのが、かぼちゃのごま和え。ごま和えにしだしたのは、かぼちゃとごまの風味が合うから。という理由以外にもう一つ・

          かぼちゃのごま和え

          「きなりな食卓」はじめました

          きなりな食卓 「きなり(生成り)」とは、何も手を加えていない状態を指す言葉だそうです。綿や麻などをあえて白くしたり、何色かに染めたりせずに、天然素材のありのままの状態のこと。    わたしは料理を作るとき、調味料を過度に使わず、重ね煮や蒸すといった調理法を利用することで、出来るだけ素材をそのまま活かして頂きたいと思っています。そしてそれは、食卓を一緒に囲む大切な人たちへの願いでもあります。たくさんの色、強い色が溢れた社会で、自分が分からなくなったり、周りにあわせて疲れたりす

          「きなりな食卓」はじめました