はとば

ArcGISを使って空間解析を行っていた時期もありました。一方、QGISは初心者なので、勉強しながら記事を作っています。WordやExcelのように、みんなが当たり前にGISを使いこなす世界の到来を目指して、解説記事を書いていきたいと思います。

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ArcGISを使って空間解析を行っていた時期もありました。一方、QGISは初心者なので、勉強しながら記事を作っています。WordやExcelのように、みんなが当たり前にGISを使いこなす世界の到来を目指して、解説記事を書いていきたいと思います。

最近の記事

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非専門家のためのQGIS note一覧

これまでにどんな記事が公開されてきたか、何が解説されているかを分かりやすくするため、note一覧を作成しました。noteの投稿に伴って、こちらの一覧も更新していきます。 2019年8月に初めてnoteを投稿して以来、QGISというなかなかニッチな内容にもかかわらず、多くの方に閲覧いただいてびっくりしています。参考までに、2021年8月時点で総閲覧数は約25万ビューとなっています。この場を借りてお礼申し上げます(& 最近は記事の更新があまりできず申し訳ございません…)。 投

    • 【解説編】GISで扱うデータのファイルフォーマット(シェープファイル)

      I. シェープファイルとは シェープファイルは、世界中で最も流通しているベクトルデータのファイルフォーマットです。国内外を問わず、様々なGISデータがシェープファイル形式でウェブ上に公開されています。GIS界における実質的なデファクトスタンダードとなっており、現状、GISを活用するうえでは避けて通ることのできないファイル形式です。 GISデータフォーマット界の頂点に立つシェープファイルですが、実は多くの問題を抱えています。シェープファイルの仕様は、アメリカのESRI社によっ

      • 【実習編】生物の分布予測マップの作成 MaxEntの利用とQGISによる分析データの準備、可視化

        I. はじめに 地理空間情報が利用可能な分析ツールは、GISのみならず各学問分野で提供されています。たとえばマルチエージェントシミュレーションツールであるNetLogoはShapeファイルを読み込むことができます。計量経済学で利用されてきた汎用統計ソフトのStataも、Shapeファイルを用いて空間計量分析を行うことができます。しかし、このようなツールは、地理空間情報の加工機能が備わっていなかったり乏しかったりすることが多く、分析に用いるデータを用意するために別途GISの力を

        • 【実習編】レゴマップを作ろう

           I. はじめに レゴマップのレゴとは「LEGO」、すなわち、子どもから大人まで人気のあのブロックのおもちゃのことです。そして、レゴマップはメッシュの真ん中にスタッド(丸いでっぱりのこと)を描いてレゴブロックを模したものです。 メッシュマップで良くないか?という意見には「ごもっとも」と返すほかありません。レゴマップは、レゴ好きな人たちによる遊び心で描かれている地図デザイン方法です。日本では使用されている場面をほとんど見かけませんが、海外ではそこそこ人気があります。今回は、そ

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        非専門家のためのQGIS note一覧

        • 【解説編】GISで扱うデータのファイルフォーマット(シェープファイル)

        • 【実習編】生物の分布予測マップの作成 MaxEntの利用とQGISによる分析データの準備、可視化

        • 【実習編】レゴマップを作ろう

          【解説編】QGISのユーザインターフェース設定

          I. はじめに このnoteでは、QGISのユーザインターフェース設定について紹介します。QGISを使いこなす上で必ずしも必要な情報ではありませんが、ユーザインターフェースをカスタマイズすることで、作業効率やモチベーションを高めることができる・・・かもしれません。 QGISのユーザインターフェース設定を紹介したものは、意外にも、書籍やネット記事を見渡してもあまりありません。このnoteを参考に、使いやすいQGISのユーザインターフェース設定を模索してみてはいかがでしょう。

          【解説編】QGISのユーザインターフェース設定

          【実習編】~画像を地図に重ねたい:ジオリファレンス~

          I. はじめに 古地図や絵図、イラストマップ、スキャンした地図、PDF や png で公開されたハザードマップなどをGISデータと重ね合わせたい。そのようなときに使用する機能がジオリファレンスです。ジオリファレンスとは、位置情報をもたない画像データをGISデータと照らし合わせ、位置情報を付与する手法・作業のことです。日本語では幾何補正とも呼ばれます。 単に重ねるだけならPhotoshopやIllustratorなどでも可能です。ジオリファレンスの利点は、重ねた画像ファイルに

          【実習編】~画像を地図に重ねたい:ジオリファレンス~

          【実習編】市町村別に人口密度を求めてコロプレスマップを描く

          I. はじめに 過去のnoteで最低賃金のデータを使ったコロプレスマップの作成方法を紹介しました。 このときは、統計データをGISデータに結合し、その統計値をもとに階級区分を行いました。 今回作成する人口密度のマップでは、人口データの結合に加えて人口密度を計算する操作が加わります。また、人口密度を求める時に使用する面積情報はGISデータから呼び出します。 完成までのプロセスは増えますが、1つ1つの手順は難しくありません。しかし、気を付けて作成しないと思わぬ落とし穴にハマ

          【実習編】市町村別に人口密度を求めてコロプレスマップを描く

          【解説編】GISとは何か? イメージ編

          I. はじめに「GISとは何か?」を一言で説明するのは難しいです。その理由は、GISが普及・発展するなかでその役割や期待が大きく膨らみ、意味する領域が広がったことにあるように思います。 そのため、GISを学問する人や教育する人、GISで商売する人やポジショントークする人によって良くも悪くも説明が付加され、コア部分が揺さぶられていることも、「GISとは何か?」を分かりにくくしている要因になっているかもしれません。 2007年に制定された「地理空間情報活用推進基本法」という法

          【解説編】GISとは何か? イメージ編

          【実習編】QGISに読み込んだCSVのポイントがヘンな所に表示されるんだけど?

          I. はじめに お店の位置情報やAEDの設置場所、ジオコーディングした住所情報、GPSで取得した移動軌跡データなど、座標値を持つデータをQGISに取り込んだけど、他のGISデータと重なってくれない。正しい位置にポイントが表示されない。 GISを使ったことがある人ならば誰しも経験があるのではないでしょうか。しかも、1度ならず2度3度・・・。 今回は、ポイントデータが重ならない時に確認すべきことを紹介したいと思います。まず、II章ではCSVをポイントデータとして読み込む手順を

          【実習編】QGISに読み込んだCSVのポイントがヘンな所に表示されるんだけど?

          【実習編】六角形メッシュを使ってレトロゲーム風マップを作成しよう

          前回のnoteでは六角形メッシュの真面目な使い方を紹介しましたが、六角形のドットで地図を描くと言ったらやっぱりゲームのワールドマップかなと思うので、今回はレトロゲーム風マップを作成してみたいと思います(※1)。 ※1 といっても、一部の戦略ゲームを除いて、ほとんどのワールドマップが四角形のドットを用いて描かれている気がしますが。 I. データの用意 ワールドマップを作成するためには、平地、森、水域といった地形情報が必要です。活用できそうなGISデータには、次のようなものが

          【実習編】六角形メッシュを使ってレトロゲーム風マップを作成しよう

          【実習編】QGISで六角形メッシュを利用しよう~クマ目撃情報の可視化~

          I. はじめに 日本のメッシュ統計マップといえば、標準地域メッシュを用いた四角形のメッシュによるものが一般的です。それに対し、近年は六角形のメッシュ「Hexagonal Grid」を用いた地図が見られるようになりました(※1)。 六角形のメッシュ自体は昔からあるものです。しかし、六角形メッシュを手軽に作れる機能がGISに実装されていなかったため、これまではほとんど活用されてきませんでした。 2010年代以降、統計解析の分野では、扱うデータ数の増大によりデータの分布を散布図

          【実習編】QGISで六角形メッシュを利用しよう~クマ目撃情報の可視化~

          【実習編】~Landsat8衛星画像で植生を映えさせた地図を描こう~

          I. はじめに 衛星画像というと、最近は機械学習や深層学習のためのおもちゃデータと化し、データの入手から分析までの一連の流れも一気に変わったように感じます。 現在の分析環境の主流は2つ・・・ ・pythonやRを用いてJupyter notebook環境(Google ColaboratoryやTellusを含む)で処理を回す ・Google Earth Engine(JavaScriptを使ってブラウザ上で操作)を使って処理を回す でしょうか。高速で進捗を得るために、

          【実習編】~Landsat8衛星画像で植生を映えさせた地図を描こう~

          【実習編】~QGISのバージョンアップ~

          I. はじめに このnoteを始めた2019年8月時点では、QGISの最新バージョンは3.8でした。しかし、QGISのバージョン更新はとても早く、この記事を書いている2020年2月時点ではバージョン3.10.2が最新となっています(※1)。そこで、今回はQGISのソフトウェア更新の方法について紹介します。 ※1 バージョン3.9は飛ばされています。また、3.10のコードネームは「A Coruña」となっており、これはスペインにある都市の名前です。QGISでは、コードネームに

          【実習編】~QGISのバージョンアップ~

          【実習編】~兵庫県オープンデータを使って建物ポリゴンを立体表示させよう~

          I. はじめに 前回のnoteでは、兵庫県が2020年1月に公開した「全県土分の高精度3次元データ」のDSMを用いて、建物等の高さを含んだ地表面の起伏をQGISに表示させました。 しかし、表現方法の1つとして用いた3D景観図では、元のデータが1mメッシュという高解像度であるにもかかわらず、特に建物の表現が呪文を唱えるはぐれメタルのようなうねうねとした立体となってしまい、いまいち格好良くありません。 前回のnoteで作成した3D景観図 きれいな3D景観図を描くことを目的とす

          【実習編】~兵庫県オープンデータを使って建物ポリゴンを立体表示させよう~

          【実習編】~兵庫県オープンデータ「DSM」をQGISで描画しよう~

          I. はじめに 今回も引き続き、兵庫県が2020年1月に公開した「全県土分の高精度3次元データ」を扱っていきます。 前回のnoteではCS立体図のデータを使用しました。CS立体図は最初から位置情報を持ったラスタ形式(geotiff)であったため、QGISで読み込めばすぐに描画できる扱いやすいデータでした。また、CS立体図のダウンロードファイルの中にはラスタ形式のDEMも一緒に入っているため、DEMもそのままQGISで利用することができました(※1)。 さて、今回のnot

          【実習編】~兵庫県オープンデータ「DSM」をQGISで描画しよう~

          【実習編】非専門家のためのQGIS ~兵庫県オープンデータ「CS立体図」を3Dで描画しよう~

          I. 兵庫県「全県土分の高精度3次元データ」公開兵庫県は2020年1月に全国初となる「全県土分の高精度3次元データ」を公開しました。具体的には、1mメッシュの精度で全県域のDEM、DSM、CS立体図の3種のデータを、無料で使用できるオープンデータとして提供しています(※1)。 国土交通省が整備する基盤地図情報のDEMは5mメッシュや10mメッシュの精度であり、兵庫県データはそれよりさらに詳細なデータとなっています。 これらのデータはQGISで扱うことができるので、さっそくど

          【実習編】非専門家のためのQGIS ~兵庫県オープンデータ「CS立体図」を3Dで描画しよう~