白いテーブル、ピザパントーストとコーヒー
「なにか音楽かけて。朝にいい感じのやつ」というリクエストにその人が選曲した曲を街中でたまたま聞くと、その人が作った、ピザパントーストとコーヒーの休日の朝を脳が呼び覚ます。その着脱可能だと思っていた記憶のレイヤーはいつの間にか私という元データに統合されて、切り離せなくなり、そのフィルター越しでしかその曲を聴けなくなっていた。どんな曲と聞かれてもメロディは歌えないのに、聴いたとたんに記憶の方は呼び起こされる。私は当時22歳くらいでその人の名前も顔も覚えてないし、曲のタイトルもアー