納得のいく証明写真を撮りたくて
2024.12.26
資格の更新をするのに証明写真が必要らしく、アプリで済ませることにした。いやはや、スマホ一台で証明写真できちゃうなんて。
だってさ、スマホない頃は、スーパーの横におもむろに佇んでいるボックスに撮りにいってたんだよ？わざわざそのためだけにスーツ着て化粧してさ。うわー。
ボックスの側面には、人を寄せ付けようとしないあのカーテン。横通る時、下から誰かの足がちらりと見えたりすると、なんとも言えない気持ちになって足早に立ち去っていたのが懐かしい。
写真撮る時は、椅子をくるくる回して高さ調整できたりして。回せど回せど、高くなってるんだか低くなってるんだかわからんくて。結局、中腰で撮ってたよな。Ki-re-iとかいう美白効果があるのが有難かったけど、1シート800円とか？900円とかだったような。わわわわわ。
きたる2024年。
日当たりと背景を気にしつつ、家で自撮りしてみる。
・・・・。
「えっ。こんな顔なん？」と軽く絶望。「シミ増えてね？」「眉毛が左右でなんか違うんだけどー」とぶつぶつ言いながら、やり慣れない化粧直しをする。
何度も撮るものの、目に生気が感じられず「毎日これで生きてんの？大丈夫か？」と言いたくなる。こりゃいかんと、コットンきょんさん演じるエディターえり子を召喚し、演者をとにかく盛り上げるスタイルを採用してみた。
「かわいいです～」
「これ全部使える！」
「引き締まったのください～」
それだけで、目がきらきらしてきた（気がする）。
ぼやけた顔がくっきりしてきた（気がする）。
いいじゃん。
たかだか資格更新の証明写真。
今後5年は目にしないものだが、必死だった。
気付けば1時間近くやって、お腹がすいた。
まだ自分の中にも「女子」がいるらしい。
明日からは、気持ち口角をあげて生きようと心に誓った。
おしまい
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