エレガントに歩き回る
この時期になるとレモン白湯が美味しく感じます。
私は国産のレモンを入れるのが好き。
優しい香りが立ってほんのりと甘さのある白湯は体も心も緩めてくれます。
朝は心も体も緩んだのに、なかなかハードな1日でした。
今日は歩きっぱなしでした。
お手頃で上質なトリートメントを物色するため若者の街原宿へと果敢に乗り込みました。
「なんとなくあのへん」
という薄らぼんやりとした動物的本能を頼りに歩きます。
長年方向音痴のままに歩くことが身についてしまい、もはや直す気もなくなりました。
通りは外国人と日本人がごっちゃまぜ。
人・ひと・ヒト。
ここまで来る道のりにはハイブランドのお店が立ち並んでいました。
エルメスがあったのでヒョイと入って香水を見ようと思いました。
ですが。
勝手に試せないのですね〜。
接客待ち2番手ということを告げられました。
しばらく待っていましたが香水嗅ぐだけに待つのもだるくなってしまいました。
「もう帰ります。接客キャンセルしてください」
と出てきました。
だって待っている間に店舗の中を見て歩けないんだもの。
(香水売り場の辺りでボーっと待たなくちゃいけないの)
受付の店員さんは恐縮した表情で謝りながら見送ってくれました。
今は色々めんどくさいことになっているのですね。
「@コスメトーキョー」は様々なメーカーのコスメが揃っているお店です。
百貨店に入っているようなメーカーやらお手頃なコスメなどが一気に見ることが出来るので便利。
美容部員を介さずに見て回れるのが嬉しいのです。
入ったとたん人混みと商品の多さでクラクラしました。
これはホームセンターや家電量販店に来た感じと似ています。
とにかく商品、情報量が多い。
でも、コスメを見る私の眼差しは女子に変身します。
美容グッズはデザインも可愛らしくて誘惑にかられますね。
(あ〜っ、シートパックいいよね)
(マスカラ買っちゃおうかな、あっ!このアイシャドウ綺麗〜)
その度に心の中で自分にビンタ。
(いかんいかん。私はもうミニマリスト。
コスメに手を出したら底なし沼よ。
アレを買うとアッチも欲しくなるんだから。美容業界の策略に乗っちゃダメ!)
と、策略に乗ってるからこそわざわざこんなお店に足を運んでいる私です。
ヘアケア売り場が見えてきました。
(アレ。これだけ?)
あまりにも小さなコーナーでした。
でもここまで来たからには買って帰りたい。
老眼鏡をかけていなかったので成分なんか見えません。
パッケージデザインと売り込み文句と野生の勘を頼りに選びました。
帰宅後早速使用してみました。
(オバサンはせっかちだから)
うん!
なかなかいい感じです。
香も安っぽくないし髪も柔らかくなりました。
色々試してみて、なんとかコスパの良いものと巡り合いたいものです。
(欲を言えば交通費かけずに買えるモノがいい!)
でもこれ1つだけ難点がありました。
さぁ。
トリートメントゲットして目的を達成したらもう体力気力は残っていません。
食事をしないで来たのでお腹ぺこぺこ。
どこかで休みたい、なんか食べたい、出来たらハンバーガーとポテトがいい。
今日に限ってマックに行きたくなりました。
でも意外とメインストリートにはないものですね。
ヘロヘロして歩いていたら
「道迷い職人」の本領発揮の私。
気がつくと見たことのない景色です。
そのうちにマックを発見しました。
(ガーン。大行列)
あっちに他のファーストフードが!
ふらふらと向かいました。
(あぁ、やっと食べられる)
オーダーは画面でやるスタイルです。
ところが誰がこれを考えたのか、とにかく分かりづらい操作でした。
(だから前の人も時間かかってたのね)
途中までなんとか頑張ったものの、余計なものまで注文していました。
(いや。そういうふうに促されたのよ、、、ホントだってば)
1品だけの取り消しのボタンがありません。
カウンターには褐色のお肌のスタッフが1人ぽつんといました。
声を掛けるまでには若干距離が遠い、、、
(うぐぐ、、、えーい!注文キャンセルじゃー!)
泣く泣く全部取り消ししてお店を出ました。
(えーん。もうあのファーストフードには行かないぞー)
もし私に娘や息子がいたら冷ややかな目で見られたことでしょう。
「ちゃんとここにボタンあるじゃん。よく見てよ」
とか言われそうですね。
人混みと情報量の多さと空腹、そしてテクノロジーアタックに(?)やられてヘロヘロです。
でもね。
いいこともありました。
先日出会ったスーパーのチーズ部門責任者のお兄さん。
今日も私がチーズをガン見していたら
「こんにちは!ブルーチーズと山羊チーズ入れましたよ!」
「ですよね!なんか先日より増えてますね」
私がチラリとおねだりしたマイナーなブルーチーズと、これまたマニアックな山羊チーズが仲間入りをしていました。
(よしっ!このお兄さんとはマブダチになったぞ)
半額になるのは賞味期限の何日前なのか入念に聞き出します。
「当日なんですよ〜。でも最近は外国人のお客様がここのチーズ売り場を知って売れ残ることが少なくなりました」
(半額のチャンスが減るのは残念だけど、これからはこのお兄さんに食べたいチーズをおねだりしちゃえばいいか。だってもう心のマブダチだもんね。むふふ)
山羊チーズを見ながらお兄さんがスペインのレシピを教えてくれました。
「このチーズ丸ごと小麦粉をつけて焼くんです。サラダの上に乗っけてブルーベリーソースとクルミとバルサミコをかけるんですよ」
私はそのサラダを妄想してはウットリ。
(どんな味なんだろう!)
やっぱり私はこんな風に混雑していない場所でゆっくりとおしゃべりしながらの情報交換が合っています。
あぁ、それにしても。
あのブルーチーズ食べたいなぁ。
私は今日もエレガント。
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